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大貴side
5限目の授業中。
先程、呼吸を酷く乱したからかずっと胸のあたりの気持ち悪さが取れない。
鼻に付けてるチューブからも酸素を取り込めている心地がしない。
意識ががふわふわと彷徨っていて、先生の解説も右から左へどころか、右耳にすら入ってこない。
ここで倒れるのだけは勘弁だ、と意識をなんとか繋ぎ止める。
大貴「……ふぅーっ、……っ、」
深呼吸を繰り返しながら、胸をさするけど気持ち悪さは増すばかり。
でも、静かな授業だからここで席を立てば注目を浴びる事は一目瞭然だった。
大貴「……はぁっ、……ぅ゛っ、…ぅっぇ、」
ほんの一瞬の気の緩み。
その途端に胃のものがせり上がってきて、俺は口元に手を添えることしかできなかった。
大貴「……っ、…ぁ、」
机の上に広がる吐瀉物。自分の口から出たとは信じることが出来ずに、それらをただ呆然と見つめることしかできなかった。
(わっ、まじか。最悪…)
(一回、離そ。机、)
俺は俯いていることしかできないが、周りから机が遠ざかる音がする。
昔何度も聞いたその音は、俺に取ってのトラウマであった。
目をぎゅっと瞑ってただただ気持ち悪さに耐えるしかない。手は汚れているから耳を塞ごうにもできないし。
大貴「……っ、〜っ、……」
その場で動く事もできず、周りのひそひそ声に耐えるしかない。
バタバタと足音が聞こえて、外出よーなんて声。
怖い。……また1人になるんだ。
その恐怖にどうせなら、意識を飛ばしてしまいたいと思っていたその時だった。
慧「立てそう？…これ、口に当てて。」
俺の背中に、温かい感触。そのままいい匂いのするふわふわのタオルが俺の汚れた手もろとも口元を包み込んだ。
力が入らない俺の体をグッと引き寄せてくれた。さっきまで力が入らなかった筈の足で立てている。
ボンベは彼が持ってくれた。
慧「ゆっくりでいいから。」
そのまま俺の体を支えて、教室の出口まで誘導してくれる伊野尾くん。
華奢なのに力は俺より数倍あるだろう。
慧「……あ。」
教室の出口付近、突然何かを思い出したように立ち止まった伊野尾くん。
慧「……お前ら全員、やってる事最低だからな。」
ざわついていた教室が、その一言で一瞬にして静寂に包まれた。
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のん - 凪さん» お返事お待ちしております・・・(汗) (2021年5月23日 18時) (
レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 凪さん» リクエストさせて頂いたお話が、いつ頃公開されるのか､教えて頂けると嬉しいです。 (2021年4月19日 20時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 凪さん» そして、出来たら･･･少年が受けてきてた行為の様を障りだけでも構いませんので、描いて頂けると嬉しいです･･･！ (2021年4月14日 21時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - こちらの方で描いて頂く事は、可能でしょうか･･･？ (2021年4月14日 21時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - のんさん» 返信遅くなりまして、申し訳ありません…！恋仲無しの方向で書かせて頂きます！！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2021年2月21日 20時
