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大貴side
あれから数日。
喉につかえた魚の小骨がいつのまにか取れているのと同じように、彼の事も特に気にする事はなくなった。
(今日、4限終了のチャイムと同時に購買ダッシュな！！まじ本当頑張れよ！)
同じグループ内の男の子たちが盛り上がっている。
今日は食堂で2週間に一度しか販売されないメロンパンが売られる日。
そのメロンパンがとても美味しいらしく、売られるたび争奪戦で1分も在庫が持たないのだとか。
俺、走れないなぁ、と思いつつも輪の中で賛同を唱えることしか出来ない。
ここでつまらない事言ったら、また過去の二の舞になるだけ。
なるべく病気の有岡大貴は消し去らないといけない。
きっと、小走りくらいなら大丈夫だよね。だって最近苦しくならないし。
ここで頑張らないと後々、違う意味で苦しくなるのは自分になるかもしれない。
そう思ったら、4限の終了ベルと共に体は自然と動き出していた。
前を走っていく皆は早い。身軽そう。
普段から息苦しさなんて感じないんだろうなぁ。
どんどん皆の背中が遠ざかっていく。
大貴「……っ、はぁっ！……うっ、……っ、はぁっ、…ぁ、」
ついに前にいた皆の姿が見えなくなった途端、視界にもやがかかったみたいに霞む。
大貴「……はっ、……っ、ぁっ、…はっ、」
頑張れよ、俺の心臓。必死に酸素を供給しようとしているのかバクバクと胸が波打つ。
心臓が肋骨を突き破るような鼓動に気持ち悪さが込み上げて、そのままずるずるとしゃがみこんでしまった。
壁に手をつきながら、酸素ボンベに縋るように体をもたれることしかできない。
昨日母親にアイロンをかけてもらったばかりのワイシャツにも皺をつけてしまっている。
大貴「……っ、…ぅ、……はぁっ、」
気がつけば、俺の額は冷や汗で埋め尽くされていた。背中を雫が伝っていく感覚がする。
なんとか自力で呼吸を整えて、やっと通常時の心拍に戻ってきたような気がする。
大貴「……いかなきゃ、」
立ち上がろうと、壁に全体重をかけたその時。
「……バカみたい。」
頭上から冷酷な声が降り注いできて、その重圧に押し潰されそうになった。
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のん - 凪さん» お返事お待ちしております・・・(汗) (2021年5月23日 18時) (
レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 凪さん» リクエストさせて頂いたお話が、いつ頃公開されるのか､教えて頂けると嬉しいです。 (2021年4月19日 20時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 凪さん» そして、出来たら･･･少年が受けてきてた行為の様を障りだけでも構いませんので、描いて頂けると嬉しいです･･･！ (2021年4月14日 21時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - こちらの方で描いて頂く事は、可能でしょうか･･･？ (2021年4月14日 21時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - のんさん» 返信遅くなりまして、申し訳ありません…！恋仲無しの方向で書かせて頂きます！！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2021年2月21日 20時
