補完的フレンズ ページ34
大貴(17)慧(17)
大貴side
大貴「あぁっ、ちょっとまって！！俺も一緒に行く！」
皆んながわらわらと教室の席を立ち始める。
次の授業は、久しぶりの実験だ。
この校舎からは離れた場所にある理科校舎に始業ベルまでに辿り着くには休み時間中盤には出なくてはいけない。
俺がいつも一緒に居させてもらってるグループの人たちが一斉に動き始めて、焦って身支度を始める。
俺は生まれつき、ちょっと体がポンコツで。自力じゃ、生きていくために必要な酸素を補うことができない。
そのため24時間の鼻からの酸素吸入が必要で、常にボンベと共に生きる生活。
大変そうに見えるこれも、俺からしたらもう17年のお付き合い。
皆んなが3食ご飯を食べるくらいに当たり前なもの。
自分と他の人との違いを、そう思うことでかき消していた。
大貴「…わっ、やべ日直だった。」
既に教室出口付近にグループが固まってて、ただでさえ遅れているのにさらに日直の仕事の鍵閉め当番が足を引っ張るとは。
鍵を取って前のドアを施錠するけど、まだ1人机に伏せて寝ている子がいる。
あー、確か伊野尾くんと言ったかな。
入学して2年目になるけれど、未だ彼が人と会話するところを見たことがある人はいないとか。
長い前髪で目元は隠れていて、あまり顔は見えないし近寄りがたいなぁ。
大貴「…あの、し、閉めるけど。」
意を決して窓際の席の彼の肩を揺する。
気だるそうにむくっと起きた彼。栗色の髪の毛が日に当たってさらに明るさを増す。
大貴「次、実験室…だよ。」
手ぶらで席を立つ彼を呼び止めてみたけれど、一度立ち止まってこちらを少し振り返っただけ。
そのまま猫背姿勢で教室をとぼとぼと出て行った。
せっかく親切で教えてあげたのに、いやーな感じだ。
魚の小骨が喉に引っかかった時のようなもどかしさ。微量な痛み。
大貴「変な奴。」
俺は急いで鍵を閉めて、重いボンベを引きずりながら皆の背中を追った。
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のん - 凪さん» お返事お待ちしております・・・(汗) (2021年5月23日 18時) (
レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 凪さん» リクエストさせて頂いたお話が、いつ頃公開されるのか､教えて頂けると嬉しいです。 (2021年4月19日 20時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 凪さん» そして、出来たら･･･少年が受けてきてた行為の様を障りだけでも構いませんので、描いて頂けると嬉しいです･･･！ (2021年4月14日 21時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - こちらの方で描いて頂く事は、可能でしょうか･･･？ (2021年4月14日 21時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - のんさん» 返信遅くなりまして、申し訳ありません…！恋仲無しの方向で書かせて頂きます！！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2021年2月21日 20時
