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宏太side
どうやら、朝から体調が良くなかったようだ。
もしもの時に、と両親を待機させていたと言う涼介。
俺たちの試合を邪魔しない様に、ドリンクを補充して来ると嘘をついて外に出てそのまま意識を失ったらしい。
涼介には全てお見通しなのだ。
自分が体調が悪いと訴えれば、皆が心配して試合どころではなくなってしまうことが。
「…みんな、来てくれたのね。」
病室の外で待ってくれていた涼介のお母さんの目は赤く腫れていた。
「会ってあげて。涼介が待ってるわ。」
病室に入るとか細く息をしている涼介が横たわっていた。
さっきまでベンチ席でスコアをつけていた人だとは思えない。
圭人「…やまちゃん、」
侑李「…涼介っ、」
裕翔「…やま、」
特に親密な高2達は病室に入るや否や膝から崩れ落ちた。
涼介「……みんな、…おつかれさま、」
「……っ、きいたよ、勝ったんだってね」
宏太「…あぁ。勝った。次は全国だ。」
涼介「……、みんなが、…ぜんこくでたたかうとこ、みたかったぁ…」
慧「…馬鹿。…山田も一緒だろ？」
涼介は何も返さなかった。ただ天井を仰いでいるだけ。
涼介「…かあさん、あれみんなに渡してくれる、？」
病室の隅にいたお母さんが紙袋から一つ一つ包みを出して8人に配ってくれる。
光「……涼介、これお前縫ってくれたのか、」
1人ずつカラーのリストバンドに名前の刺繍が施されている。
涼介「…ほんとは、おまもり…1から作りたかったけど……おれにはむずかしかった、」
雄也「十分だよ。凄く嬉しい。」
大貴「…ありがとう、涼介。」
少し飛び出た糸や不恰好な文字すら愛おしく感じた。
涼介「……みんなきいて、くれる？」
涼介の言葉と共に皆の視線が一斉に涼介に向けられる。
涼介「おれね…、すっ、ごくしあわせだった、」
「おれなんて、ぼーるもひろえないし、…どりんくも、はしってもっていけない。」
「でも、おれのかわりなんて、っ、……さがせばたくさんいるのに……」
「みんなは…おれを、ずっとマネージャーで、いさせてくれた、…」
「じぶんがっ、びょうき、…じゃないみたい、に、せっしてくれて…」
「みんながたよってくれて、…うれしかった。」
「おれを、バスケ部のいちいんにしてくれて、っ、……っ、ありがとう。」
「……っ、ありがとう。、」
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新道踏切(プロフ) - リクエストお願いします！伊野尾くんが心臓病でいつも心配してくれるやん家族に反抗期で、冷たく当たる話が読みたいです(*^^*)毎回楽しく読ませて頂いてます！更新頑張ってください!! (2021年1月14日 8時) (
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年12月19日 20時
