≠sacrifice ページ21
宏太(20)光(26)
※死ネタ。加えて、少々デリケートな話題を取り扱っています。閲覧にはご注意を。
宏太side
俺の入院生活が始まってからもう随分と経つ。
生まれつきの体が弱さに加えて持病もある、俺は人生の殆どをこの病院で過ごしている。
俺の担当医が変わることは、初めから数えたら実に7回目だった。
だから俺にとってそこまで珍しい事ではない。
顔ぶれが変わる事なんて短期間で沢山あるし、医者に執着なんてしていない。
…どうせ、俺はここから出る事なんて出来ないのだから。
そんな平坦な日常が変わるなんて、思ってもいなかったんだ。
・
光「き、今日から宏太くんの担当になりました…っ、や、八乙女光です、」
第一印象は、頼りない。
俺が今まで見てきた医者とは180度違う。
たどたどしい口調とぐしゃぐしゃに紙が飛び出たファイルを見て、少し不安が募る。
宏太「はい、よろしくお願いします。光先生。」
光「…あっ、うん！よろしく！」
俺が手を差し出すと、両手に持っていた荷物を乱雑に机に置き前のめりになって俺の手を握った。
他の医者とは違う温かい手。
……ぬくもりのある手だった。
宏太「先生、あったかい手してるね。」
光「っえ！…平熱は低い方なんだけど……。初めて言われたなぁ、」
宏太「……ふふっ、」
ちょこっと不思議。良いように言えばまっすぐな先生との出会いだった。
・
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新道踏切(プロフ) - リクエストお願いします！伊野尾くんが心臓病でいつも心配してくれるやん家族に反抗期で、冷たく当たる話が読みたいです(*^^*)毎回楽しく読ませて頂いてます！更新頑張ってください!! (2021年1月14日 8時) (
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年12月19日 20時
