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裕翔side
目を覚ますと、鳥のさえずりが聞こえる。
衣服は昨日のままだけど、俺の体にはブランケットがかけてあった。
体を起こすと腹部にポトリと落ちる湿ったタオル。
俺のおでこに乗っていたのだろう。
まだ少しだるい体を起こすと、カーペットに丸くなって寝ている侑李。
裕翔「俺、昨日………、」
侑李に自分のイライラをぶつけて、泣かせてしまったんだ。
すやすやと眠る侑李に自分の上にかかっていたブランケットをかけ、立ち上がるとダイニングテーブルに見えたのは沢山のご飯。
裕翔「……なんだ、これ。」
不思議に思って近づけば、真ん中には大きなホールケーキ。
真ん中には�爐罎Δ蠅�ん、おたんじょうびおめでとう�瓩判颪�れたチョコのプレート。
俺は携帯のディスプレイをつけて日付を確認した。
裕翔「昨日…侑李の誕生日だ……….、」
いつの日か2人で撮った待ち受け画面に、侑李の誕生日から1日過ぎた日付が表示されていた。
侑李「…おにいちゃん、？」
俺がショックで携帯を落とした音で侑李が目を覚ました。
裕翔「侑李っ……、」
俺はまだ半分目が開いていない侑李のそばに駆け寄り、抱きしめた。
裕翔「……、お兄ちゃん、ほんっとに、ダメダメだな。」
俺は、侑李にしてあげなくてはいけないことを見失っていた。
生活費を稼ぐ。
美味しいご飯を用意してあげる。
違う。
俺は、侑李に愛情をあげなくてはいけないんだ。
幼くして両親を亡くした彼に、両親から受け取るはずだった愛を注がなくてはいけないんだ。
侑李「……まってた。ずっと、」
裕翔「……うん。長い時間待たせちゃったね。」
侑李「ちがうよ、昨日のことじゃない……、」
「お兄ちゃんがね、ぎゅっとしてくれるの、……ずっとまってたの。」
「ゆうり、っ、……だいすきっていってくれるの、まってたのっ、」
裕翔「ごめんね、本当にごめんね。」
侑李「じゃあ……、なんでも僕が欲しいものくれる？」
裕翔「……まぁ。そんなに高価なものは無理かもしれないけど。」
侑李「お兄ちゃんの時間を僕にちょっとだけ、ちょうだい……？」
これからの俺の人生の時間すべてかけて侑李のこと、幸せにするからね。
YESの返事の代わりに、力強く侑李を抱きしめた。
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「灯台もと暗し」/end
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質問箱からのリクエストです！
ありがとうございました！
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ライカ - 続きです。兄二人で看病していると、熱も上がってきて、幼児退行してしまうarさんがみたいです。ラストはハッピーエンドでお願いします。 (2020年8月11日 18時) (
レス) id: 8fd08431c8 (このIDを非表示/違反報告)
ライカ - はじめまして！リクエスト失礼します。兄弟パロでお願いします。生まれつき下半身不随のarさんとarさんを支える兄のtkさんとymさん。自分が１人で何も出来ないと悩むarさんが、ある日、そのストレスで体調をくずしてしまいます。 (2020年8月11日 18時) (レス) id: 8fd08431c8 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - はなんさん» 返信が遅くなりまして申し訳ありません！素敵なコメントありがとうございました！ (2020年8月7日 20時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
こもも - リクエストお願いします！小学生の頃から同じ病室に入院しているinar。arだけ先に完治をしたが、自分だけ退院できることをなかなか切り出せないみたいな感じでお願いします。明るいラストがいいです！よろしくお願いいたします。 (2020年8月6日 10時) (レス) id: 04ec57a8eb (このIDを非表示/違反報告)
はなん(プロフ) - テスト頑張って下さい！お話、楽しみに待っています！ (2020年7月14日 23時) (レス) id: 039a9f3787 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あむ
| 作成日時：2020年7月5日 16時
