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慧side
「走るぞ!次間に合わねー!」
どうやら体育の授業が押してしまったみたいで次の授業に送れないようにみんなは駆け足で体育館から出て行く。
「あっ!上着サンキューな。」
慧「うん。お疲れ様。」
「慧走ろ?あと5分しかない!」
ジャージを手渡した途端に走り出した友達。
慧「あっ……、まって。」
俺は普段歩くのだって精一杯なのに走ることなんてもっとできない。
慧「………っ、」
でもここで止まってたら友達まで授業遅れちゃうし……、
思い切って彼の背中を追いかけて走り出した。
慧「……うわっ、……って、……」
でもやっぱり走ることなんて出来なくて俺の体は数歩で傾き、そのまま地面に倒れ込んだ。
慧「………やば、……、どうしよ、」
俺の義足はスポーツ用じゃないから、衝撃に耐えきれず、外れてしまったのだ。
義足との接合部で擦れた足が痛い。
慧「………、いたっ、……」
自力じゃやっぱり起き上がれなくてそのまま時間が過ぎる。
「慧!なにしてんだよー!」
駆け寄ってきた友達は俺を見て固まった。
「………なにそれ、…。あし、?」
慧「……これは、ち、ちがくて、…」
「……ちがうって、なに、?……先生呼んで来る、」
渡り廊下に俺を残して去っていった友達。
気持ち悪いって思われたんだ。
慧「……っ、……うぅっ……、…」
やっぱり俺は障害者。みんなとは違うんだ。
本の世界に今すぐにでも逃げ込みたかった。
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りー。 - コメント失礼します!主様の作品とても大好きです!まだ読んでる途中ですが、もしよろしければHOPEの続きを出していただきたいです。検討よろしくお願いします。 (2021年2月10日 23時) (レス) id: 669c167ab0 (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - 凪さん» 読んでいただいていると聞いて一人でにやけてしまいました笑 これからも素敵なお話、待ってます。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 青空と虹さん» コメントありがとうございます( ; ; )私も主様の作品読ませて頂いたことあります!特に「不器用兄弟」がすごく好きです。 スローペースにはなりますがこれからも読んでいただけると嬉しいです (2020年7月4日 13時) (レス) id: 1693d0e47d (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - こんにちは、いつもお話読ませていただいています。あたたかいお話が沢山で、いつも読み終わると満足感というか、胸がいっぱいになります。これからも、あむさんのペースで更新して頂ければ嬉しいです。いつもありがとうございます。応援しています。 (2020年7月4日 3時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむ | 作成日時:2020年6月17日 19時