◎ くもりときどきあめ。［黒］ ページ29
青 side
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教室の扉の前で立ち止まった北斗の背中を摩りながらいつものように大丈夫だよ、と声をかけていると俺たちの横を通る時にわざと聞こえるように吐き捨てられた言葉に北斗はまたぎゅっと体を縮こめた。
北斗の体と心の状態を理解して、手を差し伸べてくれるクラスメイトはいる。けれど、休みがちで登校しても調子が悪いとすぐに保健室に行く北斗を良く思わない人が居るのも確かだ。
黒「いけるよ…」
青「待って北斗。寒いからこれ。」
俺でも聞こえる声量だったし、俺より数段繊細な北斗に聞こえなかった筈がない。体だってまだ震えているのに、こんな時ばかり強がるんだから。それが俺までとやかく言われる事を北斗が恐れてるってのが理由だって分かってる。
俺は自分が首にかけていた耳当てを外して北斗の耳につけた。
黒「ありがと、じゅり。」
青「うん、具合良くなかったら薬飲むんだよ。」
黒「……ｸﾞｽｯ」
やっぱり俺と手を離した時は泣いてしまったけど、今日は1人で席に座る事ができた。俺がいなくなる所を見ると不安になってしまうからか、すぐに机に突っ伏して外の景色を遮断した北斗。
手はブレザーのポケットの中でもぞもぞしていて、もう既に薬を飲みたい気持ちでいっぱいなのだと分かった。
黒 side
ホームルームは机に伏せていたらいつのまにか終わっていたけど、1時間目の授業の途中でやっぱり樹に会いたくなっちゃって、ぽろぽろ涙が出てきてしまった。樹が貸してくれた耳当てをぎゅっと耳に押し付けると、自分の情けない泣き声ばっかりが聞こえてきてもっと辛くなった。
1回泣き出すと涙の止め方が分からなくなってしまうのはいつものこと。立ち上がって数歩進めばドアなのに今日は立ち上がる勇気すら出なかった。授業中にも関わらずいっぱい泣いてしまった僕は、結局京本先生にお迎えに来てもらって保健室に行くことになった。
京本先生が傾く体を支えてくれるけど立てているのか歩けているのか全く分からなくてふわふわした。
黒「ぅぅ〜っ…ｯｸﾞｽｯ…ﾋｯ…」
廊下の途中で歩けなくなって座った僕の背中を京本先生はゆっくり摩ってくれた。僕のブレザーからお薬を出して、口に入れてくれると少しずつ不安な気持ちがなくなっていく。
でも代わりにすんごく眠くなる。僕はそのまま目を瞑ってしまった。
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は - 何で他5人全員書いてんのにジェシーだけ書かないの？ジェシーイジメ嫌がらせ怖 (1月18日 0時) (
レス) id: e82707ab22 (このIDを非表示/違反報告)
. - コメント失礼致します。ジェシーの病系のお話も、書いて頂きたいです。宜しくお願い致します。 (7月27日 4時) (レス) id: e82707ab22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばにら | 作成日時：2022年11月16日 7時
