☆光合成 【桃】 ページ33
🦇(20)💎5 🦇の友達
黄 side
東京郊外。路地裏の小さなライブハウス。
毎週日曜の18時から行われる俺たちのライブはここでやるどのグループよりも人気だと自負している。
12:00に配り始める整理券は12:30にはなくなってしまうから。
赤「大我ちゃん！ご飯食べよ〜よ？楽譜のcheck欠かさないのは大我ちゃんのいい所だけどさ！」
桃「……んぅ〜、ん、」
青「ジェシー、うるさいってさ。」
桃「じぇし、……うるさい、てさ、…」
体をいつものリズムで前後に揺らしつつ、人差し指で音符をとんとんと突きながら楽譜から目を離さずに呟く大我。
俺たちは、音楽に対してひたむきな大我に心動かされた集団。彼の才能の芽を潰さぬように、俺たちで水をやり日の目を見せて大切に大切に育ててきた。
緑「きょも、どれ食うのー？」
桃「……なっと、まき、せぶんいれぶん、」
緑「え！？この前はファミマのって聞かなかったから今日はたろちゃんわざわざ一駅先の…」
桃「せぶん、いれぶん。」
青「ハッ！慎太郎もう一回買い出しだなっ！」
緑「おい！今度は樹がいけよ！」
青「うるせーぞ、ジャン負け！」
緑「ねえ、きょもー、これで勘弁してよぉ、」
桃「いやっ！いやです、」
たんたんっ、と足の裏で床を蹴りながらニヤッと口角を上げる大我。
パニックばかり起こしていた大我が今こんなに安定しているのは奇跡だと言っても過言ではない。
それは、俺たちといるようになったからって、自惚れてもいいかな？
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作者名：ばにら | 作成日時：2022年2月13日 16時
