祈る星は堕ちた (ページ28)

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27. ☆ ページ28

「答えはこう…ですよね？わかってはいるんですけど、どうしてそうなるのか、その過程がイマイチ理解できないんです」

「あ～、それは…」

俺も躓いたそこをなるべくわかりやすいように、説明していく。この問題は本当に先生が意地悪というか、混乱させる問題だ。それでも俺が全体の説明をし終わる頃には、陛下はほぼ理解したみたいで、伝わってよかったと胸をなで下ろす。

「なるほど、気づきませんでした。ありがとうございます、ジミンさん」

「いえいえ、伝わって良かったです！」

「ジミンさんは、ソクジンさんから聞いたとおりの秀才なんですね」

「え？！ソクジンヒョンそんなこと言ってたんですか？」

「はい、元は奨学金も優秀者のみに支給されるものだったとか…」

ソクジンヒョン陛下に何言ってるんですか！と内心悪態つく。そりゃあ大打大学では上の方だったかもしれないけど、防弾大学じゃあそこそこの部類だと思う。たまたまこの問題が解けただけで、実際は陛下の方がずっとずっと優秀でいらっしゃると思うし。

「そんなことないですよ、たまたまです」

「…思ってもない謙遜は嫌いです」

「そんな、私は本当に…」

「じゃあ、申し訳ないですが私の課題、手伝ってください。それで謙遜しているかどうか判断します」

「はい？…まあ、はい、私でよければ、喜んで」

「ふふ、ありがとうございます」

なんでそうなる？と思ったけど、公務でお疲れであろう陛下の役に立てるならいいか、と思った。そうして俺は最後まで陛下の課題のお手伝いをすることになる。

「…こうですか？」

「ん？どれどれ…？はい！そうです！合っていると思います！」

そこから2人で課題を進めていく。陛下の考えの邪魔をしないように、時々助け舟を出しながらなのでそこまで苦ではないお手伝い。わからないところを軽く説明すれば、飲み込みが早いようでするすると解いていく陛下。その様子を見ていると、なんだかやっぱり年相応の女の子という感じがして。

「わあ、やっと終わった…。やっぱりジミンさんは優秀ですね、」

「いえいえ…って、おわあ！！」

不意に陛下が顔を上げて俺に微笑みかける。その顔が思ったより近くて、それでもって、その…可愛くて、俺は思わず後ろに仰け反った。