ド派手に追いかけられる身にもなって欲しい[宇髄天元][短編集]

また追いかけて ページ19

｢新入社員の明雪Aです 精一杯努めて参りますので
ご指導よろしくお願い致します｣


そう言うと隣に立つ時透無一郎君と胡蝶しのぶちゃんも
同じように挨拶する

22歳で同い年の私たちが出会ったのは高校生の頃
むい君(今はそう呼んでる)が全速力で走ってきたのを覚えている

そして第一声が《久しぶり！A！！》だった

正直会ったこともなかったし誰だか分からなくて
首を傾げているとむい君と瓜二つの顔の人がやって来て
《何してんだ！》とむい君を引っ張って行った

お兄さんの有一郎君だったらしい

しのぶちゃんは高１から同じクラスでたまたま私の
後ろの席だった
つんつんの背中をされて振り向けばにこりと笑うしのぶちゃん

しのぶちゃんからも《お久しぶりです》と言われて混乱した




でもすぐにその意味が分かった

日本史の時間
鬼殺隊の話になった時私は激しい頭痛に襲われた

鮮明に前世の自分の記憶が蘇った

そして今 私達の目の前で驚きを隠せていない人が1人


宇｢わ〜…俺は今派手に驚いてるぜ｣


課長 宇髄天元と書かれた名札をぶら下げている

宇髄さん

貴方はもう一度私を追いかけてくれますか？
貴方はもう一度私を妻にしてくれますか？

私は前世の記憶がない振りをした


宇｢明雪ー ちょっといいか？｣

｢はい！｣




宇｢明雪！時透！胡蝶！お前らよくやったなぁ！｣

｢いえいえ！｣

無｢親戚のおじさんみたいですね｣

胡｢分かります｣

宇｢おい！｣




宇｢明雪 ほれこの間の資料 完璧だったぜ｣

｢ありがとうございます！｣


宇髄さんは決して私の下の名前を呼ぼうとしなかった

きっと宇髄さんにも前世の記憶があるのに…
それはむい君とのやり取りを見ていたらわかる

はぁ……今世では脈ナシなのかな…

そんな事を考えながら資料を作っていたら盛大に失敗をした
完全に私が悪いのに宇髄さんはフォローしてくれた

すると目の前にキャラメルを出された
あぁ…もう本当に貴方って人はムカつく程に好き





2人で居酒屋にやって来た
懐かしい感じがたくさんあった


｢ふふっ…｣

宇｢何かおもしれぇ事でもあったか？｣

｢やっと言ってくれましたね宇髄さん｣

宇｢…は？｣

｢私の勝ちですね！やーい音柱！！腕が落ちたんじゃないですか？｣

宇｢派手にやられたぜww なら話は早いな
俺はお前をド派手に追いかけるぜ｣


ド派手に追いかけて下さい

貴方に追いかけられるのは嫌いじゃないので

合同任務 ※リクエスト→←前世から end

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