宇髄天元の嫁は今日も逃げる[鬼滅の刃][宇髄天元]

目覚めた少年 ページ6

宇髄とのお出掛けはあっという間に時間が過ぎ
太陽も橙色に染まっていた

そろそろ帰るかと宇髄の言葉に頷き屋敷へと足を運ぼうとしていたら
慌てた様子で鎹鴉がバサバサと音を立てながらやって来た


＜A！音柱！炭治郎ガ 目ヲ覚マシタトノ事！！＞

｢炭治郎君…！良かった……本当に良かった…｣

宇｢そうか！良かったぜ
Aは明日 会いに行くのか？｣

｢はいそのつもりです 天元さんは？｣

宇｢派手に驚かしてやろうかと思ってる所だ！｣

｢いや怪我人になんて事しようとしてんだよあんたは｣


Aは隣で意気揚々とどうやって驚かしてやろうかと考えている宇髄をみてため息を零す

炭治郎が目覚めて良かったと空を見上げると
そろそろ見回りの刻が近づいてきていた

宇髄に早く戻りましょうと急かしながら屋敷へ帰った





次の日の朝

Aは見回り後の足のまま蝶屋敷へ向かった


｢しのぶさんっ！｣

胡｢あらAさん おはようございます
まだ早朝だというのに早いですね｣

｢炭治郎君が目覚めたと聞いたので様子を見に｣

胡｢炭治郎君ならもうすっかり元気ですよ ほら｣

｢えぇ…？？？？？？｣


蝶屋敷の主人である胡蝶しのぶに出会う

しのぶからほらと指をさされた方に顔を向けると
重症だった竈門炭治郎が2ヶ月ぶりとは思えないほどの
機能回復訓練に勤しんでいた

その光景にAはあっけらかんとしてしまう

元気なのはいい事だけど…と内心心配していた


胡｢所で今日は宇髄さんは居ないんですね？｣

｢……居ないと思いますか？｣

宇｢よぉ胡蝶！！久しぶりだな〜｣

胡｢屋根の上から出てくる癖 やめてくれますか？｣


宇髄は屋根の上から身軽に降りてきてA達の前に立った

するとその声と匂いに反応した炭治郎が
機能回復訓練からこちらに向かって走ってくる


炭｢宇髄さーん！！Aさーん！しのぶさーーん！｣

｢炭治郎君ー！！！｣

宇｢あっ！！おい！竈門！！Aから離れろ！！
そしてお前も抱きつくな！！おい！｣


胡蝶はこんな光景を見てまた賑やかになるなと思った

そっと竈門炭治郎に近づき彼の方に手を置いて口を開く


胡｢炭治郎君 君の体はまだ万全はありません
過剰な訓練は避けてくださいね？
もし過剰な訓練を見つけた場合…分かりますよね？｣

炭｢はい！！｣


炭治郎はしのぶが怒ると怖い事を知っているからか
背筋を伸ばして返事をする

復帰後Aとの合同任務で宇髄に文句言われたのはまた別の話である

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