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「勝己そろそろ起きないとだよ」
6時半過ぎ。
爆豪の肩を揺するも、一向に起きる気はないようだ。
「ママ居ないと本当起きないよね。……マザコン」
しかしこの言葉には反応したのか、Aの腕を掴み、ベッドに引き摺り込んだ。
「誰がマザコンだ”」
「だって私とかパパが声掛けても起きないじゃん。ママに起きろって言われたらすぐ起きる癖に」
「ババアにゃ叩かれた事しかねーよ”！叩かれるから起きるんだろが”！」
確かにAもよく光己には叩かれている。
虐待がどうこうと思われるかもしれぬが、これが爆豪家のしつけであり、双子も苦だとは感じていない様。
「パパは優しく起こしてくれるよ？“A〜。朝はパンケーキにする？それともフレンチトースト？”って」
「クソ親父はお前に甘いんだよ」
「パパは勝己にも甘いですー」
父の勝は、双子に甘い。
そして毎回光己に怒られる始末だ。
「あ、この前パパから電話きてさ。今度のコンサートにチアガールが来るらしいからチケット取ってくれたんだって！」
爆豪の胸元でキャピキャピ騒ぐAは、小動物のようで爆豪を和ませる。
と言っても、けして表情には出さぬが。
「けどその日パパ仕事だから、ママと行くの」
「……は？俺じゃねぇのかよ」
流れ的に爆豪への誘いだっただらうと、思わず口に出す爆豪。
「行きたかったの？勝己クラシック好きじゃないじゃん。ママも多分寝るだろうけど、久々にママとデートしたくて」
寮生活になってから、家族との交流が減ったのは確かだ。
家族大好きのAにとって寮に移るかは究極の選択であったが、今後の学校生活やスキルアップの為に寮を選んだ。
「そろそろ準備しな？もうすぐ7時だよ」
Aに言われ、爆豪は枕元に置いてある時計を見る。
「金曜日だけどいいんか」
「木曜日じゃなかった？」
「木曜日は風呂掃除の日だろ」
「私、お風呂掃除は昨日やった。……今日金曜日じゃん」
曜日の確認が済むと、Aは大急ぎで部屋を飛び出した。
「あ、Aちゃんおはよ」
「あー今日金曜日か。頑張ってな」
「50分まであと2分だぞー」
「また指切らんよーにね」
一階へ降りると、共同スペースにはもう何名か集まっていた。
Aの慌てっぷりを見て、A組生徒は我が子を見守る様な気持ちで微笑ましく思う。
「皆おはよ！行ってきます！」
早口でそれらに返すと、B組の寮目指して駆けて行った。
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もやし(プロフ) - おまめさん» ありがとございます！！ (2022年5月12日 22時) (
レス) id: c45771c01d (このIDを非表示/違反報告)
おまめ - めっっっっちゃオモロイ!!! (2022年5月12日 20時) (レス) @page40 id: 04b57ecb94 (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - 桧さん» ありがとうございます！これからも精一杯書いていくので、よければ読んでみてください！ (2021年8月20日 17時) (レス) id: c45771c01d (このIDを非表示/違反報告)
桧 - なぁにがあったんだろぉーなぁ？？？ (2021年8月17日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
桧 - めちゃこれ好きです。 (2021年8月17日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2021年5月13日 22時
