26、瀬呂の部屋 ページ26
「轟と付き合ってたってだけで泣くか？普通」
「いやけど、Aちゃんって普通の生物じゃないし」
「それもそうだな」
その後、いつもと変わらぬ日常を過ごしたヒーローの卵達。
唯一違う所と言えば、爆豪が普段以上にキレ度が増していた事、轟に常に威嚇をしていた事くらいだ。
「て言うかまず二人が知り合いだったって事に驚いたんだけど」
「爆豪も知らなかったみたいだし」
「そーいやAちゃんって、轟の事だけ君付けだったよな？」
時刻は午後九時過ぎ。
瀬呂の部屋に集合した切島と上鳴は、今日の出来事を整理する。
「付き合ってた時に何かが合ったんだろうな」
「……気になる」
「……確かに気になるな」
Aが泣く程悲惨だったのだろうか。
上鳴と瀬呂が教室に帰って来た時には既に泣き止んでいたAだが、いつにも増して爆豪にべったりだったのは覚えている。
「もう爆豪は寝たのか？」
「Aちゃんと部屋に居るって女子達が言ってたけど、どーなんだろ」
よく爆豪姉弟は一緒に寝ている。
朝爆豪の部屋からAが出て来る事なんぞ日常茶飯事だ。
「だから！もうやめてって言ってるじゃん！」
しばらく三人であれこれ考えていると、何やら廊下が騒がしい。
「この声って、Aちゃんだよ、ね？」
「覗いてみっか？」
三人は顔を見合わせると、恐る恐る部屋の扉を開ける。
すると佐藤、八百万、蛙吹も同様に現場を覗いていた。
「俺はちゃんとお前と話がしたくて」
「私は轟君と話したくない」
「その轟君ってのやめねぇか？前みたいに焦凍って呼んでくれよ」
轟の部屋の前で、二人が言い争っている。と言っても、Aが一方的に喚いている。
「うるさい！一生呼ばないし、一生そう言う話しないで！」
何が何だか分からぬが、一方的過ぎて轟が可哀想に見えてくる。
「お、おいA」
「あ、サトッチ……皆も」
佐藤が声を掛けると、やっとAは落ち着きを取り戻したのだろう。
自分が大声を出して取り乱していた事に恥ずかしさを感じたのか、赤くなった頬を両手で覆う。
「ごめんなさい、こんな時間に騒いじゃって」
Aは慌ててエレベーターへと向かおうとするが、轟がその手首を掴んだ。
「まだ話は」
「轟。今日はもう遅いし、さ」
切島の言う通りだと、轟は手の力を緩めた。
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もやし(プロフ) - おまめさん» ありがとございます！！ (2022年5月12日 22時) (
レス) id: c45771c01d (このIDを非表示/違反報告)
おまめ - めっっっっちゃオモロイ!!! (2022年5月12日 20時) (レス) @page40 id: 04b57ecb94 (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - 桧さん» ありがとうございます！これからも精一杯書いていくので、よければ読んでみてください！ (2021年8月20日 17時) (レス) id: c45771c01d (このIDを非表示/違反報告)
桧 - なぁにがあったんだろぉーなぁ？？？ (2021年8月17日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
桧 - めちゃこれ好きです。 (2021年8月17日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2021年5月13日 22時
