23、水曜日のランチ ページ23
「ご飯行って来まーす」
「気をつけてなー」
拳藤に一言告げると、AはA組へと足を運ぶ。
「あ、出久達！早く行こ！」
「あれ、B組の方が早く授業終わったんだね」
「Aちゃんのお団子がドアからヒョコヒョコ見えてたもんなぁ」
「A君の今日の髪型はスッキリしていていいと思うぞ！」
Aに気付いた緑谷、麗日、飯田が駆け寄って来る。
「轟君も早くー！」
「あぁ、今行く」
緑谷の声に、轟もあとに続いた。
「プレゼント・マイクがさ、三回も指名してきたんだよ？三回！」
「英語が苦手って言ってたもんね」
「A君にも苦手教科があるなんて意外だ」
各自学食を注文し、向かい合わせで席に着く。
そしてA、麗日、飯田の三人で楽しそうに話し出す。
緑谷はと言うと、カツ丼を食べながら少し考え事をしている。
「どうした、緑谷。具合でも悪いのか？」
「あ、いや！ちょっと考え事してて」
轟が心配そうに声を掛けるが、これを轟に言うのもどうかと思う。
しかしこのままでは謎が深まるばかりだ。
「何考えてたの？悩みならお姉ちゃんが聞くよ」
お姉ちゃんではなく幼馴染だが、未だAが認めた事はない。
「Aと轟君についてなんだけど。二人は元から知り合いだったの？」
「え、そーだったん？！」
「それは初耳だな！」
麗日と飯田は二人の答えを聞く前から驚いているが、本人達はと言うと。
「と、轟君と私が？そ、そんなわけないじゃーん」
「Aと俺は以前から知り合いだったぞ」
「轟君？」
「あ、悪い。言っちゃ不味かったのか」
明らかに動揺しているAと、キョトンとしている轟。
不穏な空気が流れる中、緑谷は聞かなければよかったと後悔中。
「ご、ごめん二人とも！聞くべきじゃなかったよね」
「ご馳走様でした。ごめん皆、先に帰る」
「A君！」
まだ食べ途中な海老ピラフをもの凄い勢いでかき込むと、おぼんを持って返却口に向かって行った。
「どうしたんやろAちゃん」
「僕が変な事聞いたからだ」
「いや、緑谷の所為じゃねぇ。俺が黙ってればよかったんだ」
とは言っても、何故Aが怒ったのか。
聞ける空気ではないと分かっていつつも、やはり三人は気になってしまう。
「俺とAは、前付き合ってたんだ」
それを察してか、蕎麦を麺汁につけながら小さく呟いた。
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もやし(プロフ) - おまめさん» ありがとございます！！ (2022年5月12日 22時) (
レス) id: c45771c01d (このIDを非表示/違反報告)
おまめ - めっっっっちゃオモロイ!!! (2022年5月12日 20時) (レス) @page40 id: 04b57ecb94 (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - 桧さん» ありがとうございます！これからも精一杯書いていくので、よければ読んでみてください！ (2021年8月20日 17時) (レス) id: c45771c01d (このIDを非表示/違反報告)
桧 - なぁにがあったんだろぉーなぁ？？？ (2021年8月17日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
桧 - めちゃこれ好きです。 (2021年8月17日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もやし | 作成日時：2021年5月13日 22時
