怖くて優しいあの人と。② (ページ10)

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「…Aは俺と一緒に住むん嫌？」

「嫌じゃないです！…けど、心臓がもたないです…圭太さんといると、ドキドキしちゃうんですもん……」

実際、今もそうだし…。

すると、はぁぁ、と大きなため息が聞こえた。

…え、何かまずいこと言っちゃったかな…なんて思っていたら、突然ぎゅうっと抱きしめられた。

「…なんでそんなにかわいいの」

「え」

ぎゅうぎゅうと苦しいぐらい抱きしめられながら、かわいい、と耳元で囁かれる。

こういうことするから心臓がもたないんです…！

今の私絶対に顔赤い…なんか顔熱いもん…

そんな私を見て、

「Aりんごみたいになってる。かわいい」

と追い討ちをかける圭太さん。

「〜っ、だから！そういうのにドキドキしちゃうから！だめなんです！」

「じゃあ、これから慣れていけばええんやな！」

名案を思いついた！とでも言わんばかりに満足気に微笑んで、さらにぎゅうぎゅうと抱きしめられた。

そういうことじゃない！！！

…これから先の生活が、心配になってきた。