怖くて優しいあの人と。② (ページ18)

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「ん、めっちゃ美味しい！」

「ほんとですか？よかったぁ…」

美味しそうにハンバーグを食べる圭太さんを見て、ほっとひと安心した。

「Aは料理上手やな〜」

「そんなことないです…けど、ありがとうございます」

褒めてもらえて嬉しいけど、なんか照れる…。

「…そうやってすぐ照れるん、ほんまかわいい」

「か、かわっ…！？」

「ほら、また照れた」

「〜っ、もう！圭太さん！」

このままじゃご飯どころじゃない…！

圭太さんはというと、楽しそうに笑ってる。

すぐ照れちゃうのは全部圭太さんのせいなのに！

なんとか夜ごはんを食べ終わって、皿洗いをしようとしたら

「それぐらいやらせて」

って圭太さんが横から入ってきた。

「でも、」

「いいから。Aはあっちで休んどき？」

どうやら譲ってくれる気は無さそう。

「…ありがとうございます！」

お言葉に甘えて、皿洗いは圭太さんに任せることにした。

さっき仕事から帰ってきた圭太さんを出迎えた時も思ったけど、誰かと一緒に住むっていいなぁ。

母子家庭だったし、お母さんは仕事でほとんど家にいなかったし。

そのお母さんも、私が高校生の時に亡くなってしまったから…

1人でいることに慣れているつもりだったけど、そんなことなかったのかも。

今、圭太さんと一緒に暮らしていて、すごく楽しいし充実してるなぁって思う。

圭太さんが怪我してるから、お手伝いするためにしばらくの間一緒に住むことになってるけど…

…また一人暮らしに戻るの、なんか寂しいな。