怖くて優しいあの人と。② (ページ17)

今日:258 hit、昨日:636 hit、合計:34,848 hit

17 ページ17

バイトが終わって、スーパーに寄ってから圭太さんの家に帰ってきた。

朝にキッチンを覗かせてもらったんだけど、びっくりするぐらい何にもなかった。

圭太さん曰く、基本的に外食かどこかで買ってくることが多いらしい。

まぁ男の人の一人暮らしって、そんなもんか。

今日の夜ご飯は何を作ろうか迷ったけど、これ作っておけば間違いないランキング第1位(自論)のハンバーグに決めた。

1人だと適当でいいやってなるけど、食べてもらう人がいるとそうはいかない。

これはいつもより時間がかかりそうだな…

捏ねて成形したハンバーグを焼いている時、圭太さんが帰ってきた。

「おかえりなさい、！」

小走りで玄関まで行くと、ぎゅっと抱きしめられた。

「ただいま。帰ってきてAいるんめっちゃ嬉しい…」

「ふふ、私も嬉しいです」

こうやって誰かを出迎えるって、いいなぁ。

なんか家族みたいだし………なんて、圭太さんに言ったら引かれちゃうかな。

「…めっちゃいい匂いする」

「ちょうど、もうできるところです！」

「ほんまに？タイミングバッチリやん」

「ですね！」

ちゃんと美味しくできてるかな。

今のところ失敗はしてないと思うけど…。

不安もあるけど、圭太さんに食べてもらうの、ちょっと楽しみかも。