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髪の毛を乾かしてもらったあとは、2人で少しゆっくりして。
そろそろ寝よっか、ってなった時。
事件は起きた。
「…なぁ、一緒に寝よ？」
「え、」
圭太さんと一緒に寝たら、寝れる気がしないのですが。
「あの、私はその辺の床とかで全然いいので、」
「そんなんあかんに決まってるやん」
真顔で即答された。
「でも…緊張して、寝れないです……」
「大丈夫やって、いつかは寝れる」
いやまぁたしかにそれはそうですけど…なんてゴニョゴニョ言ってたら、突然抱き上げられて寝室へと強制連行された。
「け、圭太さん！下ろしてください…！怪我！怪我してるから！」
「こんなぐらい平気やって」
大きなベッドに寝かされて、すぐ隣に圭太さんも寝転がった。
…やばい、口から心臓出そう。
ほんとに寝れないかも。寝るどころじゃない。
「…あの、私、寝相悪いので…怪我してるところに当たっちゃうかも、」
「そんなん気にせんでええよ」
「でも、」
するといきなり、首の下に圭太さんの腕を入れられて、いわゆる腕枕の状態になったかと思えば、そのままぎゅっと抱き寄せられて身体がぴたっと密着した。
「…じゃあ、こうしとけば問題ないな」
そう言ってニコッと笑う圭太さん。
…問題しかありませんが！？
心臓の音うるさい…圭太さんに聞こえてないかな。
「Aあったかいな、」
「…圭太さんも、あったかいです」
人の温もりを感じて寝るなんて、久しぶりだなぁ。
相変わらず心臓はうるさいけど、少しずつリラックスもしてきた。
「おやすみ」
「おやすみなさい、」
目を閉じると、だんだんと眠気がやってきた。
頭を優しく撫でてくれて、それがまた心地いい。
あれだけ絶対寝れない、なんて思ってたけど、自然と眠りについた。
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作者名：みいこ | 作成日時：2024年3月6日 0時
