怖くて優しいあの人と。② (ページ13)

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「…お風呂、ありがとうございました」

いろいろあったけど、無事にお風呂入れました。

お風呂上がりの圭太さんが色気ダダ漏れでかっこよすぎてやばかったし、逃げるようにお風呂場に行けば圭太さんの匂いがいっぱいしてそれもやばかったし。

この家に来てから、ずっとドキドキしてる。

心臓が休まらない…

「おかえり。こっちおいで、髪乾かしてあげる」

「…え、いいんですか？」

「うん。おいで？」

ソファに座って、自身の脚の間をポンポンと叩く圭太さん。

ここに座れってことだよね…？

おずおずと圭太さんの脚の間に座ると、丁寧にブラッシングしながら乾かしてくれた。

髪の毛に触れる手が少しくすぐったい。

「Aの髪サラサラやなぁ」

「圭太さんもサラサラじゃないですか」

ドライヤーの風に乗って、シャンプーの匂いがふわっとする。

圭太さんのシャンプーを使わせてもらったから、同じ匂い。

嬉しいけど、なんか落ち着かないな…。

それにしても…誰かに髪の毛を乾かしてもらうなんて、いつぶりだろ…小さい頃、お母さんにやってもらった以来かも。

ていうか、怪我してる圭太さんのサポートをするために圭太さんの家に来たのに…なんか私がお世話されてない？

なんか申し訳ないな…。

でもこういうのは、私の経験上断っても絶対通じない。

明日からは料理とか掃除とかいろいろ頑張ろう…！