双子なのにね

劣等感１６ ページ18

しばらくして落ち着くと、私は名残惜しく塊を離しすすり泣きながら埋めた。




少し冷静になって湧いた疑問。








この子は、どうやってあそこまで行ったのだろう。



ここを離れるところは見たことがない。









いや、もしかしたら私が知らない時にあの辺りを歩き回ってて運悪く轢かれてしまったのかもしれない。









そんな考えも頭に浮かんだが、結局は分からなかった。









時間を見ると、もうすぐ授業が始まってしまう。




私としては授業どころじゃなかったが、またお母さんに怒られると思い行かなくてはとふらつきながら立ち上がった。









だが制服は血だらけ。



このまま行くわけにはいかない。









愛もお父さんも家にいない時間。




お母さんは朝から友達とお茶に行くと話していた。





今なら家には誰もいない。







一度家に帰って着替えてから行こう。








私は流した涙をそのままに、ふらふらと家へ向かった。

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