きみから・・2 (ページ42)

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公私の境～You ページ42

「夫婦？・・・こっちは・・うぎょる・・じゃないですよ？」

LT「あっちは・・・・・まぁ・・シナリオ的にあるけどさ・・Aのソレは、なんか・・嬉しいよ・・」

「へんな・・ジョンスし」

LT「ほんとは・・妬いてくれてるんだろ？あっちに？」

「・・・・」

LT「そういうAが・・いいよ」

もう一度抱きしめられる。

LT「Aが、あっちを気にすることなんて・・なにもない」

「知ってます」

LT「ほんとにぃ？」

「もぉ・・イジワルですよ・・」

LT「ふふ・・・」

あの夜から、彼はずっとこの穏やかな笑顔を私に向ける。
先に進むことに焦って、苦しんでもがいていた彼を、私は救いたかった。

アノ夜を境に、彼の焦りが消えたわけではないだろうに、彼はあの日以来、私にあの苦痛な顔を見せることはない。

この部屋に来て、寛いで他愛ない会話をして触れ合って、穏やかに微笑で過ごす時間。

日本での公演が近づいて、私たちの終わりまでのスケジュールが着々と進んでいく。

夜の取材の時間が近づいて、彼の車で一緒に事務所に移動する。
人目を気にして別々に行こうと提案したら「俺が迎えに行って乗せてきたことにすればいい」と言い切られた。

EH「あ、ヒョン。こっち」

事務所に着くと、メンバーが集まっていて、これから取材の場所へと移動するところだった。

DH「一緒に来たんだ？」

LT「ん。俺が迎えに行った」

DH「ふ～ん。Aちゃん、お疲れ」

「今日もよろしくお願いします」

EH「この間のインタビューの原稿、上がってきてるって。さっきマネヒョンが言ってたよ。ヌナも目を通しておいて？」

「はい。内容をチェックすればいいのね？」

DH「うん。俺らは、Aちゃんが通訳だったから、心配してないけど、活字になるとニュアンス違ってるときあるから」

「はい」

LT「A、行くよ」

「はい。みんな揃ったんですか？」

LT「イェソンたちは、直行。ソンミンたちは、もう車に行ってる」

何台かのバンに、メンバーと現場マネージャーが分かれて乗り込む。

私はマネジャーの助手席に、スタッフとして乗り込む。