幸せ・・・〜You ページ5
「トゥギヒョンのそばに居れる今は幸せよ？ いまも・・心の中があったかい感じ。ひとを好きになるって、こんな喜びなんだって思う。だから、見送って・・・居ない毎日を、ここで過ごすよりは、日本に帰って・・新しく生きたい」
亜紀「イトゥク氏は・・知らないって・・」
「入隊まで・・って言うのは、二人で決めたの。先のことは、お互いにわからないから・・、トゥギヒョン自身も入隊して、兵役中のこと、除隊、カムバック・・って、先のことはどうなるかわからない。それなのに・・私が待っているって言うのも、彼には負担でしょ？ 私も待てる自信・・・ない。だから・・・日本に帰ろうと思う」
亜紀「別れたあと・・Aが日本に帰ろうと思っていることを・・知らないの・・ね？」
「亜紀にしか・・言ってない。だから・・黙っててね」
亜紀「イトゥク氏に言わないってこと？」
「だって・・私が日本に帰るときは・・・私たちは終わっている・・はずだもの」
ため息をついて、黙ってしまった亜紀に・・私も次の言葉が見つからなかった。
でも、いま 亜紀に話して、自分の中の覚悟が出来た気がする。
亜紀「Aが、後悔しないように・・・願ってる」
「ありがと。亜紀が 居てくれて心強い。これからの海外スケジュール、一緒に よろしくお願いします」
亜紀に深々とお辞儀をすると、頭をくしゃっとされる。
亜紀「まったく・・ほんと・・世話が焼ける親友だよ。でも・・幸せになってほしい」
亜紀の言葉に・・泣きそうになるけど、泣かない。
トゥギヒョンと付き合うって決めたときに、泣かないって決めたから。
「だから・・いま、幸せだってば。好きなひとに、好きって言ってもらえて、そばに居たいって言ったら、そばに居て欲しいって言ってもらえて・・すごく、幸せ」
また、亜紀がため息を洩らす。
「ふふ・・うらやましい？」
そう言って、覗き込むと 亜紀のほうが泣きそうな顔をする。
「私が トゥギヒョンとラブラブで・・悔しいでしょ？」
今度は、私が 亜紀の頭をくしゃっとする。
亜紀「・・・っ・・海外スケジュール中は、公私混同しちゃダメよっ」
「はい。よろしくお願いします」
笑いあいながら、お互いの肩を寄せ合った。
いま・・私のそばに居てくれてありがと。
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作者名：みゆず | 作成日時：2013年6月1日 7時
