確かめたい〜LT ページ35
Aを抱きしめて、願うような気持ちで「Aの気持ちが聞きたい」と言った。
Aは、俺の背中に回した腕に力をこめながら「ごめんなさい」と小さく言う。
謝るのは、俺の気持ちを聞いて尚 受け入れられないということなのか・・。
落胆する気持ちと、諦めきれない想いが俺の心をかき回す。
Aは、俺の身体から離れないように、腕に力をこめている。
謝るのに・・・俺を放さない。
「A？ 俺を放さないのは・・答え？ これがAの気持ちなの？」
俺の胸に頬を押し付けて、顔を見せようとしないAを、力づくで引き離し顔を覗く。
A「・・・」
唇を噛んで、泣くのを堪えているAが、愛しくて・・・
同時にどうしてもAの本心を言わせたかった。
「A・・言って？ ただ好き・・とかじゃ納得しない。俺は、Aを放したくないって言った。Aは？ Aは、どうしたい？」
俺をジッと見つめる瞳が涙で揺らぐ。
「A・・・Aの、気持ちが聞きたいんだ。Aが・・・どう想っているのか・・聞きたい」
A「・・・・・・・・コ・・・ワィ･・」
かすかに聞き取れるような、小さな声が俺の胸に向かって発せられる。
「A・・・・」
A「トゥギヒョンが・・・離れていくのが・・・・・・コワイ・・」
心臓が、握り潰されたようだった。
「・・・A・・・・・ベッドに・・・・行こう」
Aの顔を覗き込み。抱きしめた腕を肩に回す。
Aは、何も言わずに 俺の胸に顔を埋めている。
「A・・・今日は・・・俺・・無理だよ。・・Aを放せない」
A「・・トゥギヒョン・・・ごめん・・・なさい」
「Aは、どうして・・謝るの？ ソウイウコトは・・イヤってこと？ だから、謝るの？」
A「トゥギヒョンを・・・・苦しく・・させてるから」
Aと一線を越えて、この苦しみから解放されるとは思えなかった。
ただ、腕の中にいるAと肌を合わせて、確かめたかった。
Aが、そばにいることを・・・。
いま、俺のものでいることを・・・。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みゆず | 作成日時：2013年6月1日 7時
