離れる不安〜You ページ31
トゥギヒョンと一緒に居る時間、トゥギヒョンと離れている時間。
ソノときどきの想いを伝えたくて、ずっと考えている。
想いを言葉にするのは、難しい。
日本語の感情を、韓国語で上手く伝える自信もなかった。
「好き」「愛している」 そんな言葉じゃなく、想いを伝えたかった。
限られた時間しか恋人で居られないから、悔いが残らないように、トゥギヒョンを愛したいと思う。
テレビ番組で、可愛い奥さんと過ごす仮想新婚生活を見て、うらやましく想う。
期限が来たら終わる・・・恋愛。
私たちのそれと、とても似ている。
その事実を見せ付けられるようで、何かしないではいられなかった。
彼の喜ぶ顔、幸せな笑顔を見たいから、思いつくまましたかった。
LT「・・・ほんと・・Aは、どうして そんなに俺を甘やかすの？」
「好き・・・だからですよ・・好きなひとには・・甘くなります」
彼の望むことをして、彼に喜んで欲しかった。
LT「じゃあ、もう、なにもかも捨てて・・Aと・・・一緒に居たい」
仕事が何より優先で、メンバーとの時間を大切にする彼の言葉とは思えなかった。
「トゥギヒョン？」
LT「ジョンス・・だろ？」
「・・・・ジョンスし？」
LT「ん？おかしい？俺がこんなこと言うの・・・。でも、本音だよ？ Aと何もかも忘れて一緒に居たいし・・・・・・、期限が来て、終わるなんて・・考えたくない」
期限付きを言い出したのは・・・私。
彼が入隊した後を想像すると、耐えられなかったから。
彼を待つ日々を想うだけで、苦しかったから。
なにも言えなくなって、彼をただ見つめていた。
LT「ごめん。・・・・困らせた」
苦しそうに表情をゆがめる彼を見て、胸が痛んだ。
「ごめん・・・・なさい」
LT「やっぱり、Aは・・できない・・・んだね？」
トゥギヒョンとの距離が、急に遠く感じる。
いつもなら、私を抱き寄せてくれる彼の腕が、私に触れないから・・・。
LT「今日は・・・帰るよ」
形だけのようなハグをして離れていくトゥギヒョンを、思わず私が抱きしめていた。
「ごめんなさい。・・・・・ごめん・・・なさい」
LT「A？ なにも・・怒ってないし、Aを責めてないよ？ん？ ごめん。俺のほうが悪い・・ごめん」
私の頭を抱えるようにして、優しくなでられて泣きそうになる。
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作者名：みゆず | 作成日時：2013年6月1日 7時
