過去の恋〜You ページ13
私の部屋に、トゥギヒョンが居る。
なんだか・・・不思議な感じ。
外は人目が気になるし、仕事の都合で会える時間も不規則だから、私の部屋に来て貰うのが一番くつろげると思ったけど・・
お互いを確かめるみたいに触れ合う時間。
LT「海外同行の話・・・」
私の肩を抱いて、トゥギヒョンが私の顔を覗くようにして話し出す。
私は、この声も好きなんだと実感する。
「はい？」
視線を合わせて返事をすると、少し距離をとって向き合う。
LT「日本が最初になると思う」
日本・・・。私の母国。
LT「・・・で・・・その前に、聞いておきたいことがあるんだ・・」
今までの柔らかな雰囲気とは違う、少し緊張した表情のトゥギヒョンに、彼の言いたいことがわかる気がした。
LT「A・・・日本に行くのは・・・平気？」
はい・・と、すぐ答えられると思ったのに、見つめられて返事が出来なかった。
トゥギヒョンには、本心を隠して答えることができない。
黙った私をジッと見つめながら、トゥギヒョンの両手が私の頬を包む。
LT「・・ホントは・・行きたくない？」
私より、辛そうな顔をするトゥギヒョン。
小さく深呼吸して言葉を選ぶ。
「行きたく・・ない・・じゃ・・なくて・・。少し・・怖いです」
LT「怖い？」
「2年・・帰っていないので・・・なんだか・・スゴク遠いような・・不安になるような・・感じです」
LT「それでも・・行ってくれるの？」
「・・・トゥギヒョンと・・一緒だから・・行けると・・・想います」
トゥギヒョンが、私の額に自分の額をつけて目を閉じる。
LT「ありがと・・」
口元がほころんで、やさしく微笑む彼を見て、さっきの心細さが薄れていくのがわかる。
「どうして、私が・・日本に行くの・・イヤだって、思ったんですか？」
LT「Aが韓国に来た理由を聞いたし・・ あのあと亜紀さんに会ったとき、Aがコッチに来てから、一度も日本に帰ってないって・・聞いたから」
「そぉ・・・だったんですか・」
LT「ごめん。亜紀さんに聞いたの・・イヤだった？」
「いえ・・。亜紀も・・心配してくれているので・・私が、いつまでも引きずっているから・・・」
LT「A。 言いたく・・ないことかも知れないけど・・、俺は、日本でのこと・・・聞きたいんだ」
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作者名：みゆず | 作成日時：2013年6月1日 7時
