偽女子モドキ〝緑〟 (ページ8)

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女子力　∞ ページ8

(大倉 side)

遅刻したのは完全に俺の寝坊。

ヤス来たときやっと起こされてん。

遅刻しすぎて横山くんもカンカン·····ではなかった何故か。

ちょっと怒っとったけど。

俺が気になるのは怒っとる横山くんじゃなくて

俺の顔を見た瞬間、逃げようとしたそこの女子。

容姿はすごくおしゃれさん。けど顔を見せようとしない。

中に入っていくようで、入ってく前にその子の友達に睨まれる。

思い当たる節が何もない俺には何のことなんか全くといって

良いほど分からんくて。

横山くんとの対決にも全く集中出来ずに呆気なく敗れた。

横山「え、お前めっちゃ弱いやん。」

弱すぎて驚いた、って笑ってる横山くんに腹立たしさ覚えたけど

やっぱり記憶に残るのはさっきのこの子と。

と、そこに見たことあるシルエット。

「うわ、大倉やん····。」

俺の顔見るなり逃げようとするそいつ。

横山「あ、すばるなら中やでー。」

「あ、そうなん？ありがと！横山くん！またバナナジュース作るな！」

横山「····バナナジュースは、いらへん。」

は、え？

『何で亮ちゃんのこと知っとんの？』

横山「友達やから。」

あ、そなんや。

『いつから？』

横山「去年やけど。どしたん？」

『や、何でも。』

ちょっと。亮ちゃんに聞きたいこと山ほどあんねんけど。

『亮ちゃん、今どこおる？』

横山「リハーサル室やろ。案内しよか？」

頭、混乱してきた。

どういうことやねん、ホンマに。

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