偽女子モドキ〝緑〟 (ページ11)

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女子力　11 ページ11

(倉崎 side)

大倉くんが入ってきて、顔を伏せた。

やっぱり、バレたんかな····。

俯きながら様子伺うけど、よく分からない···。

と、ヨコが何か察したんか私の手を引っ張ってきた。

優しくてでも離さないような握り方に頼もしさ感じつつ大人しくついてく。

リハーサル室からはかなり離れ、誰ひとりいない場所。

横山「なぁ、大倉と何かあったん？」

ですよねー、さすがのヨコも気になるか。

『いや、あの。色々とね。』

きっと、ヨコはその色々が知りたいんやろうけど聞いてこなかった。

横山「あいつ悪いやつとちゃうからな。」

へ、？

横山「ちょっと、背高くてムカつくけどええやつやで。」

ちょ、ちょっと。

『ヨコ、どうしたん？何かおかしいで？』

横山「おかしいのはお前や。あほ。」

ヨコ、すぐあほって言うよね。

あほって言った人の方があほだよ。

横山「お前、俺の言いたいこと分かってないやろ。」

え、？

横山「紗愛にさえ、言うてないやろ何も。相談せなあかんやろ！」

オカンか！お前！

あ、違ったね。ヒナだったね。

横山「とにかく、俺はええけど紗愛にはちゃんと説明せえ！」

え、あれれ？

ヨコまでオカンになっちゃったよ·····。

横山「なあ、聞いとる？」

『うん。』

言うんよね。紗愛に。

分かったよ。言えばええんやろ。

横山「分かりやすく拗ねんなや。」

うっさい、この色白お化け←

横山「そんなやから彼氏出来ひんのや。」

『前までいたわっ！』

横山「知っとる。んで、その元彼さんとはどうなん？」

別に何もない。

横山「ヨリ、戻せばええやん。お似合いやったで。」

うざい。

『そんなこと言う前に自分もさっさと彼女作ってこい。』

横山「俺の青春まだ来てへんねん。」

もう高校生ですケド？

ほんまの、あほやなこいつ。

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