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Ｓｉｄｅ 智
智「えっーと･････
潤くんは、水で
和は、コーヒーで
いいんだよね？」
自動販売機の前に立ち、ボタンを押す。
そして、自分のぶんも買おうと思って、何を買おうか考えながら、ペットボトルと缶を抱える。
すると、翔くんを応援する、女子生徒の声が聞こえた。
「キャー 翔先輩、がんばってぇー」
智「ふふっ さすが 翔くん
モテるなぁー」
なんて、少し誇らしく、運動場の中心を見つめるが、人の波に隠れて背の低いおいらには見えない。
智「あっ！ そーだ♪
まーくんにも翔くんにも
買っていてあげよ」
たしか････まーくんは、お弁当食べたあと、友達に呼ばれてどっか行っちゃたっんだよね
･････助っ人として行ってくるって、言ってたけど、なんの助っ人かな？
智「まぁー いいや
翔くんはお茶で
まーくんは･････どうしよーかな？」
自分のぶんも忘れて、考える
智「オレンジジュースでいいかな？」
おいらは、オレンジジュースのボタンを二回押して、二つ買った。
おいらもオレンジジュースにしたんだ。
つまり、いま、おいらは、ペットボトル四本と缶を一本も胸に抱えている。
智「ふぅー 大変だなぁ」
なんて、思っていたのもつかの間、予想もしないことが起きたんだ。
･･････雨が降ってきたんだ。
それも、いきなり強い雨が
天気予報の嘘つき･････降水確率０%って言ったじゃん
なんて、考えていられる余裕も体が雨で濡れていくたびに
だんだん、手や足が震えて
手に持っていた、ペットボトルや缶が地べたに落ちて
足の力が抜け、ペシャリとしゃがみこんでしまった。
そして、次第に頭がパニックになり真っ白になる
智「どうしよ････早くしなくちゃ
皆がいなくなっちゃう････｡
早く早く･････」
呟くことしかできない、おいらは頭を抱え込み、震えて、うずくまるしかなかったんだ
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作者名：ヒヨコ | 作成日時：2014年6月19日 22時
