吸血衝動【MHA】 (ページ7)

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吸血衝動ページ7

〈合格した！〉

簡潔なその文字からは、とても喜んでいるであろう出久の姿が目に浮かんだ。

〈私もサポート科合格した！また同じ学校だね～。出久のサポートガンガンしてくつもりだからよろしく！〉

と、返信した。

「良かった……」

安心して、腰が抜けたようにへなへなと座り込む。

これで、夢が叶う……！

わくわくした心を抑えるように服を握った。

とか、してたのが随分と前の様に感じる。

あの時の気持ちを思い出して、くすっと小さく笑うと、隣のクラスメイトが不思議そうに首を傾げた。

「ああ、何でもない」

そう言うと、納得した様に頷き、長々と話すネズミの様なそれでいて犬の様な、クマのような、変な校長先生の方に目を向けた。

それにしても、出久たちのクラスどうしたんだろ。

どこかから遠く聞こえる爆発音に、一人の幼馴染みを思い浮かべて、結局あいつも受かったな、なんて考えた。

「新入生代表挨拶」

ああ、私の出番だ。

「粘土A」

「はいっ」

「桜が咲き誇る____________」

さぁ、新しい生活の始まりだ。

これから始まる物語に、入学をする前に感じたあの高揚感を超えるものが心を埋めた。