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『…え…』
『慧ちゃん？このお家はいや？』
『いやじゃないけどぉ…けいはこぉちゃんといっしょがいいの』
義父母と顔を見合わせる。
『慧…』
慧が、俺の膝にちょこんと座った。
『こぉちゃんとおうちかえる』
そう言って、ふわりと微笑んだ。
その瞬間─
今日１日抑えていた、堪えていた感情が、一気に溢れ出た。
『…っ…』
止まらない
次から次へと、それは止めどなく零れた。
『こぉちゃん？どこかいたいの？』
『…っ、け、い…っく…』
『けいがいたいのいたいのとんでけしてあげる！いたいのいたいのー…んんっ？』
ぎゅう、と抱きしめた。
温かい、慧のぬくもり。
『こお、ちゃ』
『慧…こうちゃんと…ひっく、いっしょ、で…いいのか…？』
顔をあげると、彼女の面影に似た笑顔。
『こぉちゃん、いっしょにおうち…かえろぉね？』
義母がふぅ、と息をついて微笑み、俺にハンカチを渡してくれた。
『慧ちゃん、本当に宏太くんの事が好きなのね』
『うん！だいすき！』
義父母が顔を見合わせる。
『宏太くん』
『す、すみません…俺』
『よろしく頼むよ。慧のこと』
『お義父さん』
『慧の気持ちを尊重する。この子が君を必要としてるなら、側に居させてやりたいからね』
『慧は、お…僕が守ります…何があっても』
『お願いします、宏太くん』
この日から俺と慧のふたり暮らしが始まった。
はじめの1週間は、悲しんでいる暇は無かった。
慧が、夜になると不安定になり、『ママどこぉ？』と泣きながら部屋中歩き回ってしまい、泣き疲れて眠るまで寄り添う日々。
それが落ち着き、休んでた幼稚園に再び通えるようになった頃、今度は俺が精神的に限界に近くなって…昼夜問わず突然泣いてしまうこともよくあった。
眠れない日々もあったけど、慧のおかげでそれも乗り越えた。
毎日一緒に過ごし、毎晩一緒に眠るうちに、不思議と心は安定し和らいでいき─
この小さな手が俺を求めてくれる限り、俺は慧の保護者として、家族として出来うる限り全ての事をすると誓った。
こうして、俺と慧はふたりで一歩ずつ前に進み出した。
fin.
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ましろ(プロフ) - 夏夢さん» カタログ、わたしも欲しいですw きっと一番可愛く載ってるんでしょうねー(親バカ😆) ゆやパパようやく野望達成で泣いてることでしょう😂 オオカミ大ちゃんを褒める時は是非かっこいいと言ってあげてください💕 (2021年10月15日 12時) (
レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - このカタログ何処かで買えませんか😆❓小さい慧くんが「にゃんこ」言うのを想像して溶けそうです😂ゆやパパ感涙にむせび泣いたかな😆オオカミ大ちゃんもかわぃ…おっと、きっと格好いいね😆💕 (2021年10月15日 9時) (レス) @page49 id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - うさこさん» ありがとうございます！ 大好きだなんて嬉しい😊😊 わたしも楽しんで書いてますので、温かい気持ちになってくださるのはほんと書き手冥利につきます😭 こぉちゃんと慧くん、今後もよろしくお願いします✨ (2021年10月15日 8時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - みるみるみるきーさん» お待たせいたしました〜✨きっとゆやパパさん心の中で号泣してたと思いますよ😆 このお話の大ちゃんはわんぱくなので、オオカミめっちゃ似合いますよねww うん、可愛いよりかっこいいって言ってあげてください😆 (2021年10月15日 8時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - あおいのさん» 感想ありがとうございます！すごく嬉しいです😊 そして勘違いさせてしまってごめんなさい💦まだ書きたいお話あるので、もう少し続きます😊 改めて見ると完結みたいな終わり方でしたよね😣 またお立ち寄り下さいね✨ (2021年10月15日 8時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましろ
| 作成日時：2021年5月21日 14時
