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姿は女の子だが、片足をソファーに乗せて男の様に座る慧。
「薮さんは見下ろすような目線で。伊野尾さんは少し睨んでもらえますか?」
「は、はいっ」
どんな感じで睨んでるんだろ…気になるけど俺も目線をカメラに向けた。
何パターンか撮影しソロショットも撮って衣装を替える。
俺は髪型を少し変えるだけだけど、慧はメイクと髪も変えるので待ち時間があった。
茉莉子さんが側に来た。
「お疲れさま。どう?モデル体験は」
「あ…お疲れさまです。ちょっと緊張してます」
「そんな風に見えないけど笑」
「してますよ笑 顔には出さないようにしてるだけです」
「既にプロみたいね…表情も絶妙だってカメラマンも誉めてたわよ」
「ありがとうございます」
「ところで二人は恋人同士なんでしょ?」
…えっ
「正解みたいね? 大丈夫よ。わたし偏見ないから…」
「…そうです」
「何かね、二人にすごく繋がりを感じたから」
「繋がり?」
「何て言うか…他の人が踏み込めない二人だけの空間みたいな…見えない糸で繋がってる感じ。羨ましいわ」
「…そんな風に…見えます…?」
「最初は伊野尾さんだけに目が行ったけど、その後雄也に他の写真も見せてもらったら、薮くんと二人の写真は明らかに雰囲気違ったのよね。だからあなたも一緒にお願いしたかったの」
夢の国で、4人でも何枚か写真は撮った。
俺と二人の時とそんなに…慧の表情は違ったのか…
「職業柄人の表情は気をつけて見てるからね、私」
「さすがですね」
「今回はホントにラッキーだったわ。もともと一人探してたけどこんな素敵な二人に出会えて」
「俺たちも…こんな体験出来てラッキーですよ」
いつもと違う慧が見れたら、と軽い気持ちで受けたけど
実際、想像以上だった。
ソロショットの時の慧は、俺の知らない、まるで別人のようで
俺の手から離れていってしまうのではと思うくらい、何とも言えない空気を纏っていた…
「こうた」
はっと我にかえると、慧がふわりと微笑んで俺の前に立っていた。
今度はウィッグはつけず、ゆるく髪を巻いて襟元にフリルが付いたオーバーサイズの白シャツに細身の白パンツ。
俺の全身黒のコーディネートと対比させてるんだな。
「いつもの慧だ」
「え?」
「ふふ、ひとりごと」
ちょっと、ほっとした。
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ましろ(プロフ) - 夏夢さん» 承りました♪ 必ず書くのでお待ちください(^ε^) (2020年2月1日 0時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» えっ、リクエストしてもいいんですか?しちゃいますっ(///ω///)♪社会人な二人のお話をぜひっ(>▽<) (2020年1月31日 20時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» ありがとうございます(≧∇≦) 夏夢さん、それはリクエストですかっ!?私もこのお話の二人は大好きだし、そもそもスーツ萌えなのでw リクエストしてくださるのならどこかで社会人編書きますよ〜♪♪ww (2020年1月31日 13時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 完結おめでとうございます(涙)帝王が年下の、新鮮なお話が更新ごととても楽しみでした(///ω///)♪新しいお話も勿論楽しみにしていますが、黄緑くんも社会人になったこの二人のお話もまた、読んでみたいなと思いました。お疲れさまでした!(*^^*) (2020年1月31日 12時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、初めまして(^^) ファンだなんて、とても嬉しいですー!! 次のお話でもこっそり(←笑)お立ち寄りください♪ (2020年1月31日 11時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2019年9月29日 23時