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宏太が優しく抱き締めてくれて少し落ち着いた俺は打ち明け始めた。
気になって近くの席に座り、宏太が俺の事を友達に話すのを全部聞いてしまったと
「…それで、罪悪感みたいな感じにななっちゃったんだ?」
宏太に問われ、こくんと頷く。
「あれは…俺が隠れて聞いちゃいけない話だったんだ…ちゃんと目の前で話してくれる時に聞かなきゃ…いけなかった…」
何とかそう伝えたら、宏太の俺を包んでいる腕の力が少し強くなった。
「そうだったんだ…」
「ごめんなさい」
「もういいよ、謝んなくて…」
「怒っていいよ…?」
顔を上げたら、目が合った。
宏太は俺の予想に反して微笑んでいた。
「もう…何で俺がそれで怒ると思ったの?」
ちょっと呆れた顔して、ため息をついた。
「だ…だって、盗み聞きだよ…?宏太、俺には聞かれたくなかったんじゃないかって…」
「聞かれたくはなかったなぁ」
「やっぱり!!」
また鼻の奥がツンとしてきて、視界が霞みだす。
「あぁ…ほら泣かないの。あのね、聞かれたら恥ずかしいから聞かれたくなかったの!」
「ほぇ…」
「慧に聞かれてると思わなかったから、あんな正直に友達に話したんだもん」
恥ずかしい…?
「あれって俺の思い込みと願望みたいなもんじゃん。全部俺の勘違いでそれを聞かれてたとしたらめっちゃ恥ずかしいじゃん!」
そんな風に思ってたの…?
宏太の背中に腕を回し、ぎゅっと力を入れた。
「思い込みでも願望でもないよ…おれ、すっごい嬉しかったんだ…」
「え」
「そんな風に宏太が俺のこと想ってくれてたのがほんと嬉しくて。それを盗み聞きしちゃったのが…自分で許せなくて」
「慧…」
「そしたら、自己嫌悪で涙が止まんなくなっちゃって」
「…そっかぁ」
「おれ…最初の頃は年上だからって頑張ってたけど、最近は宏太に甘えてるよ」
宏太が驚いた顔をした。
「おれも、ちゃんと宏太と支え合えてる、通じ合えてるって…思ってる」
「慧…」
宏太の手が俺の頬に触れたので、そっと目を閉じた。
宏太の唇が俺のに重なった。
それはとてもとても優しいキスだった…
「…ふ…っ」
唇が離れた。
宏太が俺を見つめてふわりと微笑む。
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ましろ(プロフ) - 夏夢さん» 承りました♪ 必ず書くのでお待ちください(^ε^) (2020年2月1日 0時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - ましろさん» えっ、リクエストしてもいいんですか?しちゃいますっ(///ω///)♪社会人な二人のお話をぜひっ(>▽<) (2020年1月31日 20時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 夏夢さん» ありがとうございます(≧∇≦) 夏夢さん、それはリクエストですかっ!?私もこのお話の二人は大好きだし、そもそもスーツ萌えなのでw リクエストしてくださるのならどこかで社会人編書きますよ〜♪♪ww (2020年1月31日 13時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 完結おめでとうございます(涙)帝王が年下の、新鮮なお話が更新ごととても楽しみでした(///ω///)♪新しいお話も勿論楽しみにしていますが、黄緑くんも社会人になったこの二人のお話もまた、読んでみたいなと思いました。お疲れさまでした!(*^^*) (2020年1月31日 12時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ゆずさん» ゆず様、初めまして(^^) ファンだなんて、とても嬉しいですー!! 次のお話でもこっそり(←笑)お立ち寄りください♪ (2020年1月31日 11時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2019年9月29日 23時