桜と共に消えた君。 (ページ5)

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「いわげーん！部活行くぞー！」

帰りのHRが終わるとすぐに迎えに来たのは岸くん。

「そんなに大声で呼ばないでよ。元気だな～。」

「玄樹のくせに元気ないのか？！」

「うっさい。紫耀、またね！」

「ん、じゃーねー！」

「よしっ、いくぞー！」

なぜか毎日あっつい岸くん。よく毎日やってられるよね笑後輩もびっくりしちゃってるじゃん。笑

「お！準備してるのか！手伝おうか！」

「いやっ！大丈夫っす！ありがとうございますっ！」

「そうか？なんかやることあったら俺が…」

「もう！岸くんいくよ！ごめんね？」

「大丈夫っす！！あざっす！！」

岸くんはこれでも部長。僕はちなみに副部長ってやつ。やりたくなかったんだけどね。本当に。だけど岸くんに頼まれちゃったから。仕方なくかな。

それよりこの部長なのに1年生の仕事奪っちゃうんだもんなー笑まぁ元々学年とかでそうゆうの決めたくないって思いはわかるんだけどさ笑

「…岸くん。仕事はさせてあげようね？」

「い、いわげん、目が笑ってない。」

「わかったらほら！部活始めないと！甲子園目指すんでしょ？」

「わ、わかってるよ！おーーい！部活始まるぞー！集まれー！」

甲子園。僕が1年生の時は惜しくも敗退しちゃったんだけど去年はなんと甲子園出場。まぁ二回戦敗退だったけどそれでもやりきったと思ってた。でも岸くんは違ったんだ。まだいけるって信じてる。だから僕も信じてみようかなって。

「「「おねがいしやーすっ！！」」」

「いっち、にっ、さんっ、しっ！」

挨拶をしたら準備体操。なんだかんだこれが1番大事だったりする。

だけど今日はどうも調子が悪い。

「いわげん？大丈夫か？顔色悪いけど…。」

「大丈夫。ちょっと調子悪いけど体調じゃないよ。」

「それならいいけど…。まじで顔色…！！おい！いわげん？！」

バタンッ

「部活中止！！いわげん！大丈夫か？！」

岸くん、声おっきいよ。

「お、俺職員室行ってきます！！」

なんだろ。苦しい。

「いわげん！！いわげん！！」

あー、死んじゃうのかな。