ホントの恋なんてない！【黒尾・赤葦】

午後の練習 ページ44

何かと大変だった昼ごはんを終えて、午後練に入った

午後は基本試合だから記録も取らなきゃ

１試合目は白鳥沢、２試合目は烏野、３試合目は青城、４試合目が梟谷のようだ

白鳥沢か…

牛島さんのスパイク拾えるのかな？

でも、音駒もスゴイからきっと大丈夫

まぁもちろん梟谷のが強いけどね！

私と仁花ちゃんはタオルとドリンクを今回は一緒に用意して、体育館まで持って行った

もうすぐ試合が始まるみたいだからノートの準備もした

アップをしてる選手たちを見て思った

皆頑張れってね

お！

いよいよ試合開始みたいだ

二つの学校の挨拶が体育館に響く

選手「お願いしゃーす！」

頑張れ！

試合は先に２セット取った方が勝ち

今は１セット目でギリギリの競り合いをしている

一応音駒が勝ってる

でも流れは白鳥沢

守りの音駒に対して攻撃の白鳥沢って感じ

牛島さんは想像してた以上にスゴイパワーを持っていて音駒も取るのが大変みたいだ

しばらくして１セット目が終わった

１セット目は音駒の勝ち

でも、余裕はない

皆息が上がってる

私たちは素早くタオルとスポドリを配った

少ししてから2セット目が始まった

今回は白鳥沢が優勢で、点差が少しずつ開いてきた

ここで粘ってこその音駒でしょ？

あ「頑張れ！」

私はつい思ったことを声に出してしまった

頑張れ…

その声は皆に聞こえていて、少し疲れ気味だった顔に強気な姿勢が戻る

結果オーライかな？

そして______

試合終了！

音駒が勝った

研磨は疲れた〜って顔でグッタリしてる

まぁいつものことだからそこまで気にしない

でも…

黒尾先輩…

多分突き指してるな

私は黒尾先輩に近づいた

あ「あの！突き指してますよね？」

黒「…してない」

強情なヤツ…

あ「してますよね？(黒笑」

ドス黒いオーラを出しながら笑顔でそう聞くと黒尾先輩は観念したように

黒「はぁ…ハイハイしましたよ」

あ「最初っから素直に言ってください！あと、テーピングするのできてください！」

黒「…ホント…変わんねーな(ボソ」

ん？

なんか言ったかな？

あ「なんか言いました？」

黒「あ？なんも言ってねーよ」

あ「そーですか」

それから私たちは何も話さずにテーピングを終えた

黒「ありがとな」

あ「いえいえ、マネージャーなので」

私と黒尾先輩は用もなくなったから離れた

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