青葉城西の愛されマネは転校生に裏切り者にされそうです《2》

ごめんね、ありがとう ページ35

裕翔のお母さんとお父さんが裕翔を見た

そしてお母さんは泣き崩れ、お父さんは何も言わずにお母さんを支えながら涙をながす

その2人を見て私は申し訳なかった

その後、学校の校長先生と担任、徹に一、夕が来た

裕翔の両親が落ち着いたところで、私は何があったか聞かれた

もう、いじめのことも言うしかないんだ

あ「実は…私いじめられてたんです。先生を呼びに行った女の子たちに…それで、今日は珍しくいつもと違う階段に呼び出されたんです…私は階段って聞いた時、落とされるんだなって思ったんです…で、案の定突き落とされました。でも、それを裕翔が見つけて私を庇うように抱き締める形で2人一緒に落ちたんです。その後は先生が見た通り…大量の血を流して意識がありませんでした…」

私は話し終わった後、耐えていた涙を流した

夕が支えてくれる

裕翔母「そんなことが…Aちゃんも辛かったでしょうに…辛い事を話してくれてありがとう」

裕翔のお母さんは私を責めずにお礼を言ってくれた

でも、私のせいなのに

あ「私のせいでこんなことに…本当にごめんなさい…ごめんなさい、ごめんなさい」

私はまた泣き出した

それを裕翔のお母さんが抱きしめてくれた

裕翔母「Aちゃん…そんなに自分を責めないで…裕翔はあなたを心から守りたいと思ったのよ…大切な幼馴染だからね…だから自分を責めないで」

裕翔のお母さんは暖かかった

普通なら私を責めるはずなのに…

あ「ごめんなさい…ありがとうございます」

私は裕翔のお母さんの暖かさと裕翔への感謝で心が温まった

そして私は、裕翔のところへ行った

あ「裕翔…守ってくれてありがとう…ごめんね…裕翔が守ってくれたこの命…絶対無駄にしないからね」

私は裕翔の温もりが消えつつある手を握って、誓った

その後、裕翔のお葬式が行われ、裕翔と仲の良かった友達、部活の先輩・後輩が来た

皆、花を手向け

泣いた

私を突き落とした女の子は警察に捕まった

私はこの時、裕翔のお母さんにああ言ってもらえたけど、それでも自分を責めていた

それは今も変わらない

ずっと裕翔から消えていく温もりも血の温もりも覚えている

これが辛い辛い記憶

これを見た今、正直言って目を覚ましたいと思いづらい

だって、今の状態のままなら裕翔に償える気がするから

私のせいで死んでしまった裕翔に本当の意味で謝れる気がするから

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