五十三話 ページ5
《放課後》
"Aside"
神峰君は原作と同じようにパーカッションを決めてくれたのでしょうか……
…これから大変でしょうね…。
いえ、現実逃避は駄目ですよね。
はぁ…
吹奏楽部が終わり次第 音羽さんとセッション……
頑張りますか……
ガチャ…
音羽「！ さぁ、始めようか」
ニィと悪どい顔を私に向ける音羽さん。
もう来ていたんですね…
全く…面倒な展開です…。
ですが、一応と思いチューニングして来たので、取り敢えずは良かったですが…。
貴「わかりました…。曲は何にしますか？」
音羽「アレンジしやすいエンターテイナーは？」
貴「あ、はい。大丈夫です」
"音羽side"
午後、片付けが始まった頃、屋上で出会った彼女。
今日の部活はすぐ終わるから、暇潰し程度にとセッションに誘った。
…やっぱり、一人は＿＿＿＿＿＿。
彼女と演奏するのはエンターテイナー。
アレンジがしやすい曲。
主にピアノ等の曲だけど、彼女も弾けるらしい。
彼女が弾き始める。
その演奏に、音色に驚いた。
今まで聞いた事が無い……
それに…
俺と対等でいてくれる。
彼女とのセッションは楽しい。
そう、素直に感じた。
その時間も数分で終わったけれど…
"Aside"
ふぅ… 楽しかったです……。
やはり、1人より2人以上のセッションの方がいいですね。
あれ、音羽さん、私の事知ってましたっけ…？
いえ、名乗ってませんよね…。
貴「…あの、今更なのですが、誰ですか？」
音羽「………。音羽悟偉。お前は？」
貴「私は黒崎Aです。
音羽さん、今日はありがとうございました」
音羽「いや、楽しかったから……」
わ…音羽さんに楽しかったと言われました…
嬉しいですね。天才の彼に言われると……
音羽「また、セッションしよう」
貴「えと、わかりました…。
あの、それより、ガット弦、そろそろ返してくれませんか？」
音羽「あ…」
…忘れてましたね……。
早く帰って 付け替えましょう…
今の弦、だいぶ傷んできてますし…。
音羽「はい。じゃ、またセッションしてね」
貴「はい。また都合が合えば…」
私はお辞儀をして、すぐさま屋上から出た。
…帰りましょう。
紅魔の事も気になりますしね…。
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作者名：臨兎 | 作成日時：2015年9月1日 1時
