いつか君にーこれからは君と共にー

似合ってない？? ページ31

Aside

杏寿郎さんと初めて本音で話し合ったあの日、私と杏寿郎さんは互いを思いあっていることを知った。


そして、やさしいキスの合間に永遠の愛を誓った。



そして今、婚礼の義の数時間前





ここまで来るのは本当にあっという間だった。


起きたあと、すぐに愼寿郎様の元へ向かい、婚約することを伝え、その数時間後には御館様の元へ報告。

その2日後には柱の皆様に報告。





ここまでの道のりは長かったな………
瞳を閉じて思い出すのは杏寿郎さんに出会ったあの日。





｢準備はできましたか？｣



後ろを振り向けば、蟲柱様が私の後ろにいた。




『はい、これで大丈夫でしょうか？』


｢もちろんです！煉獄さんは儀式の前に倒れてしまうかもしれないですね！｣


『それは無いですよ！』


｢ありますよ？もし倒れたら教えてくださいね？｣




蟲柱様は恐らく杏寿郎さんが倒れることを望まれている…………





するとちょうどいい頃合で、襖が開いた。





｢A！どうだ？準備は出来たか？｣


『きょ、杏寿郎さん！』



杏寿郎さんを見ると、杏寿郎さんは俯いていた。



『あの、私似合いませんよね………
せっかく杏寿郎さんが選んでくださったのに…………』


｢煉獄さん、伝えなければ伝わりませんよ？｣


｢その、ものすごく似合っている！
あまりにも綺麗で何も言えなかった！不甲斐ない！｣



良かった………
あまりにも似合ってないのかと思った。




｢では、そろそろ時間だ。行くか！｣




そう言って杏寿郎さんは右手を差し出した。

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