いつか君にーこれからは君と共にー

私の居場所 ページ20

Aside

｢君は、死ぬことを望むのか？｣


想定外の言葉だった。
煉獄さんなら優しいからここでさよならしてくれるって思ってた。



『そう、ですね。
今すぐ死にたいとは思ってないかもしれません。
けど、煉獄さんが言うように私にはもう居場所がない。それだけです。』


｢居場所ならあるだろう？煉獄家があるじゃないか！それが嫌ならば俺の屋敷でもいいじゃないか！｣



煉獄さん、そんな無茶なこと言わないで。
私、もう貴方の継子でもないんですよ？
そんな私があなたの隣になんて居られない。
それに、何より貴方が妻を娶って幸せになる姿を素直にお祝いできない。



『煉獄さん、私は一人で生きたいんです。
もう私と貴方は師弟関係では無いはず、すなわち私は自由のはずです。』


｢っ！！｣


こんな女が弟子なんて最悪ですよね。
ごめんなさい。煉獄さん。


｢A………｣



気づいた時には私は煉獄さんに抱きしめられていた。



『煉獄さん、私言いましたよね。来たら入水するって』


｢そんなことはさせない。君の居場所がないならば俺が作ろう。｣



その言葉を最後に、私は煉獄さんに気絶させられた。

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