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頬の痛み ページ13

慎寿郎side

『失礼致します』

瑠火のように凛とした声と共に襖が開き
瑠火に似た容姿の女がいや、杏寿郎の継子であるAが部屋に尋ねてきた
俺の背を見ながら、Aは話し始めた


『慎寿郎様、私が幼い頃から今日この日まで、大変お世話になりました
貴方様にこれだけ贔屓していただきながら何も返せずこの地を去ることをお許しいただきたく本日は参上致しました』




そんなことどうでもいい
正直、Aが死ななかっただけ良かった
Aを失えばもう一度瑠火を失った気分になっていたことだろう




そうおもっているはずだが、
俺の口は違う言葉を吐いていた




「お前も杏寿郎も弱いくせに力もないくせに柱になり戦うからこうなるんだ!!
とっとと柱も鬼殺隊もやめて山ん中帰りやがれ!!
だいたい杏寿郎もお前も馬鹿なんだ!
これでわかっただろう!!」



言うだけ言った、思ってもいない言葉を……
少し、ほんの少しだけAがどんな反応をするか気になり振り向いた




パァン!!




乾いた音が部屋に響いた





「瑠火………」






俺の目の前にいたのは瑠火だった
目に涙を貯めながら、俺の頬を叩いた瑠火がいた





『慎寿郎様、貴方様はまだこうなっても目が覚めないのですか?
もし杏寿郎様が死んでいたらあなたは同じことが言えましたか?
杏寿郎様がそれを聞いて喜ぶと思いますか?
巫山戯るのも大概にして頂きたい
最後の置き土産です
瑠火様に代わりに言って差し上げましょう
あなたは人として父親として失格です
では失礼致します、さようなら慎寿郎様』





そう言ってAは部屋を出ていった






俺の前にいたのは瑠火ではなくAだった





何度見ても瑠火に重ねてしまう






「瑠火ッ……………………」






叩かれた頬が痛い





瑠火、俺はやり直せるだろうか?






杏寿郎と千寿郎は俺を許してくれるだろうか?








………………まて?






この地を去る?






杏寿郎がいると言うのにか?







お前たち愛し合っていたのではなかったのか?








待ってくれ、杏寿郎を俺と同じ境遇にさせないでくれ







A!!

誤解→←1年後



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Miyuki(プロフ) - 柑橘蛍さん» ありがとうございます! (2021年3月3日 22時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuki(プロフ) - 柑橘蛍さん» 先に指摘頂いていたのに気づかず返信していませんでした………大変申し訳ございませんでした!指摘ありがとうございます! (2021年3月3日 22時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 完結おめっとさん!(??) (2021年3月3日 22時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuki(プロフ) - ツナミカワさん» すみません!!いつも指摘して頂きありがとうございます!! (2021年3月1日 22時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - 『そんなこと、どうでもいいんだ。 俺着好きなのは君なんだ、名前。 家柄が問題なら、俺が煉獄家を出よう。 そして山奥に家でも立てて2人で、いや子供と俺たちで暗そうじゃないか。』ここの所誤字ってますよ (2021年3月1日 13時) (レス) id: 3c9510fdcd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Miyuki | 作成日時:2021年1月9日 23時

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