いつか君に ー己を失った君ー

お別れ ページ39

炭治郎side


煉獄さんとAのお葬式は静かに執り行われた

最後に2人の顔を見た
亡くなっただなんて嘘のようだ


Aは棺の中で少しだけ化粧をしていた
元々綺麗な顔をしていたのに、化粧をしたおかげで尚更綺麗だった
白い肌に赤い紅をさし、より美しさが際立っていた


Aの顔は幸せそうな穏やかな顔で、初めてあった頃から伸びた髪は艶やかで綺麗に結われ、さくらの簪を指していた


煉獄さんも顔の血を綺麗に拭かれ
今にもまた起き上がって
｢よもやよもや眠ってしまうとは不甲斐なし！｣
とか言って笑っていそうな顔をしている



Aは煉獄さんの腕の中で、最後の力を振り絞って接吻をした

その後のAは本当に幸せそうな顔をしていた

煉獄さんはそのことに驚いていたけど、すごく綺麗に微笑んで
｢……A来世でも君のことを愛すると誓う｣

お似合いのふたりだと思った
2人の最後は儚くて綺麗だった


けれど、俺が弱かったせいで2人が亡くなった
もっと、もっと強くなりたい………


俺は2人の意志を継いで、必ず鬼舞辻無惨の首を斬る


そうしたら、また俺の事をほめてくれますか？



2人を燃やす炎を見ながら俺は空に問いかけていた

続編予定→←1度だけ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す