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最終選別 ページ3

Aside



「お守りだ」

旅立つ前にそう言われ師範に渡されたのは
桜を模した羽織とナナカマドだった

私は羽織に腕を通しナナカマドを懐に忍ばせ
師範の御屋敷を出た


師範から道を書いた紙を貰っていたから
迷うことなく山へ着くことができ
山に入ると辺りは藤に覆われて
その木の下には白髪と黒髪の綺麗な女の子二人が立っていた



そこには既にたくさんの人がいて
私以外に18名の男の子
女の子は私と蝶の髪飾りをつけた子だけだった


特に目立つのは狐の面を付けた子

黄色い髪で今にも泣きそうな男の子

猪頭のよく分からない男の子

あと、少し上背のある目付きの鋭い傷のある男の子




しばらくすると二人の女の子が話し始めた


「皆様、今宵は最終選別にお集まりくださってありがとうございます
この藤襲山には鬼殺の剣士様方が
生け捕りにした鬼が閉じ込めてあり
外に出ることはできません」

「山の麓から中腹にかけて鬼の嫌う藤の花が一年中狂い咲いているからでございます」



通りで藤の花が咲き乱れているわけだ
師範も教えてくださればいいのに………

少しだけ師範に文句を呟き不貞腐れる


「しかし、ここから先には藤の花が咲いておりませんから鬼共がおります
この中で7日間生き抜く」

「それが最終選別の合格条件になります」

「「では、行ってらっしゃいませ」」


その声を合図に皆、中へと入っていった


私も続いて入ろうとすると羽織を少し引かれた
後ろを見ると白髪の女の子がいた


「貴方がA様ですね?
炎柱様より贈り物です」

そう言われ渡されたのは少し古い刀だった


私は今まで刀を持ったことがない
ずっと木刀で修行してきた


『ありがとうございます
1つお願いしてもよろしいでしょうか』

「なんでしょう?」

『師範に、必ず帰ります
それだけ伝えていただけますか?』

「はい、お伝え致します」


私は差し出された刀を手に取り
中へと進んでいく


中に入った瞬間

異様な音と匂いがした


血の匂い・怒りの音・悲しみの音


そして、鬼の匂い



私は大丈夫

師範の継子だ



そう自分に言い聞かせて足を進めた

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Miyuki(プロフ) - ユリさん» 私もです…… (2020年10月18日 17時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 映画観たあと、胸がいっぱいになってあんまり食事が出来なかったです (2020年10月18日 13時) (レス) id: ba2a71100d (このIDを非表示/違反報告)
Miyuki(プロフ) - ツナミカワさん» ですよね! (2020年10月17日 17時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuki(プロフ) - ユリさん» ですよね!煉獄さんが…………(;A;)生きていて欲しかったです……… (2020年10月17日 17時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
ツナミカワ(プロフ) - わかります (2020年10月17日 17時) (レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Miyuki | 作成日時:2020年9月15日 20時

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