東方の少女は暗殺者２章 (ページ27)

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４２時間目ページ27

A「紫…いるのでしょう」

Aは図書室の机で本を読みながらポツリと響く

紫「……やはり気づいていたのね」

Aは「バレバレ」と響く

紫「……学校の暗殺訓練、明日よね？」

A「えぇ」

紫「そう」

A「…………」

は紅茶を入れ紫の前に置く

紫「ありがとう…」

A「それで、それだけ(・・・・)じゃないでしょ？」

紫「……」

紫は少し顔をしかめるが真剣な顔に戻る

紫「今日、地獄の裁判長からある連絡がきたの」

A「映姫から？」

紫「“奴”が逃げたわ」

A「は？」

紫「逃げたのよ“奴”が(A「ちょっと待ってよ！」

Aは紫の言葉を遮る

A「だって八熱地獄(はちだいじごく)の最下層、摩訶鉢特摩地獄 (まかはどまじごく)に“奴”がいるんだ」

A「そして、あそこに入れるのは、私、紫、映姫、幽々子そして“彼女”の５人しか…」

A「しかも出られるのは不可能のはず」

A「“奴”が逃げるだなんて…無理なはず、厳重な結界を私が“あの日”張ったのよ。決して破れるはずがない。破れても私が気づく」

紫はAの話に首を左右にふる

紫「“結界は破れていない”わ」

Aは目を見開く

紫「どうやら“奴”は「結界を無視」して出たみたい」

A「なっそんな無茶なこと…能力だって“封印”したのに」

？「“奴”はそれを「可能」にしたのよ」

と紫の後ろから幽々子が現れる

A「可能…って」

幽々子「“奴”の能力は「願いを実現にする程度の能力」…A、あなたも知ってるはずよ。「幻想郷」の全てを“使える”のはあなただけ」

幽々子「「全ての能力を使う程度の能力」、例え新しい能力が産まれても…それを自分の能力(モノ)にしてしまう」

Aはゴクリと唾を飲み込む

紫「今回の「異変」大変なことになりそうね」

幽々子「A、あなたも今回は“あの能力”を使うかもしれないわ」

A「けど…“あの能力”は」

紫「けど“奴”に勝てるのは…あなたの「詠唱を唱える程度の能力」だけよ」

A(「詠唱を唱える程度の能力」…“あの人”が死に際に私に託してくれた能力)

A(唯一私が“能力(モノ)”に出来なかった能力)

紫「とりあえず、警戒していたほうがいいわ」