六夜 ページ25
──────クリスの夢の中。
目を開ければそこはかつてフィーネと共に住んでいた屋敷にいた
目の前には、白のテーブルクロスがかかったロングテーブルがあり、その上には豪華な食事が置いてあった
クリス(あぁ……懐かしい夢を見るな……)
後ろからカツカツとヒールの音を立てクリスの背後に誰かが立つ
振り返れば蝶の髪飾りが着いたつばの広いハット帽に同じ飾りの着いたチョーカー、そして黒の無地の袖口の広い太もも丈までのミニドレス、同じ黒のピンドットのガーターストッキングにヒール
間違いなく、フィーネだった
フィーネ「どうしたの?クリス」
フィーネ「さ、食事にしましょ」
そう言ってクリスの横を通り過ぎていく
そして、ロングテーブルの一番端の席に着く
クリスもまた目の前にある席に座る
二人は無言で食事を進める
フィーネ「いつの間に、テーブルマナーなんて学んだのかしら」
静寂の空気を破ったのはフィーネだった
そして、その言葉にクリスは驚き食事をする手が止まった
目の前にいるフィーネは優しく微笑んでいた
昔は自分に対してそんな顔を見せなかった彼女にクリスは驚きを隠せないでいた
フィーネ「教えたとしら、翼かマリア辺りかしら」
クリス「どうして…」
フィーネ「もしかして、これがただの夢だと思っているのかしら」
クリス「……」
フィーネ「今の生活はどう?楽しい?」
クリス「あぁ……楽しいよ」
フィーネ「…貴女だけ、未だ戦場の中にいるのに?」
フィーネ「ギャラルホルンを通じて平行世界に逃避してもいいんじゃないかしら」
クリス「……フィーネ」
フィーネ「何かしら」
クリス「あんたは…あたしが知るフィーネなのか?それとも、ギャラルホルンを通じて知り合った平行世界のフィーネか?」
その質問にフィーネはフフッと笑う
フィーネ「そうね。それは貴女が決めることよ、クリス。」
フィーネ「けれど、ひとつ教えてあげる。貴女は“私の力”を使おうと思うのなら使えると」
クリス「え……」
フィーネ「さ、もうそろそろ起きなさい」
・
・
・
クリスはハッと目を覚ます
横の時計を見れば朝の6時をさそうとしていた
クリス「………」
自分の顔に手を当てたその時
どこかの屋敷で知らない少年と少女、そしてイリヤいた。黒いセイバーとバーサーカーが赤い男と仮面の男が戦闘を繰り広げている光景を見た
クリス(なんだ…これ……)
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れもん(プロフ) - こういった作品はあまり見た事がなく、新鮮だったため作品削除と聞いてとても寂しい気持ちでいっぱいです。リアルの事情もあるかと思いますが、また更新や作品制作をしてくださるのを楽しみにしています! (2021年9月11日 8時) (レス) id: 913c68c9fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こーりん★ | 作者ホームページ:http://ガリィドール☆のホムペ
作成日時:2020年3月23日 17時