ポートマフィアの少女は夜桜姫 番外篇 「から紅の恋歌」

★恋歌・拾捌 ページ40

大岡「そっ…そんな…」

動揺が隠せない大岡に対してAは平然として顔でいた

コナン「………」
【やっぱりこの人……】

平次は阿知波の方を振り向き

平次「そして、その指紋の主こそ…」

平次「名頃さん殺しの真犯人…」

阿知波は自傷気味に笑い「私の負けや…」と呟く

阿知波「すべて自供しよう」

大岡が驚き隠せないまま阿知波は「その代わり…」と続ける

阿知波「皐月会のカルタを証拠とするのはやめてくれんか…」

阿知波「それは皐月会にとって…」

コナン「何だ、そういうことか…」

コナン「どうしても理解できないことがあったんだけど…その態度でよくわかったよ…」

A「……」

コナン「このカルタについてる指紋って、阿知波さんのじゃないよね…」

それを聞いた阿知波は慌てた態度で、自分の指紋に間違いないと言い張る

平次「確かに！！」

平次「今回起きた一連の事件は、アンタと海江田の仕業や…
けど、全ての発端となった５年前の名頃さん殺しは、アンタやない！！」

阿知波「！！」

コナンは静かに「皐月さんだよね？」と言う

阿知波は観念したかのように５年前の出来事を話し始めた

５年前、試合前日に行われた試合は、皐月が敗れ、名頃を殺してしまったということを

阿知波「読手には私が保管していたカセットを使うたんや…」

阿知波は空を見上げ呟くかのようにいう

阿知波「この意味がわかるかね？」

阿知波「それは、皐月が何編も聞き込んだもんや…」

阿知波「もちろん何パターンもある内の1つやが、皐月は読まれる札の順番をある程度記憶していた…」

ドンッと阿知波は手摺りに自身の拳を打ち付ける

阿知波「圧倒的な有利な状況やったんや…」

阿知波「にもかかわらず、皐月は破れた…」

阿知波「名頃の実力は、私達の予想をはるかに超えとった…」

阿知波「皐月の感じた恐怖は、どれほどやったろう…」

阿知波「翌日の試合で屈辱的な大敗をするのは確実やった…」

A「……その恐怖が…皐月さんを犯行に走らせた……」

阿知波は頷く

阿知波「皐月はそれ以来、人としての感情を失い…」

阿知波「皐月会の運営からも次第に遠ざかっていった…そして、２年後に病気で死んでしまったんだよ…」

阿知波は「これが真実だ…」といって振袖から何かのスイッチを取り出す

２人「！！」

コナン/平次「よせ！！/やめるんや！！」

阿知波「みんな名頃のせいだ…」

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