ポートマフィアの少女は夜桜姫番外篇「から紅の恋歌」 (ページ19)

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☆恋歌・拾ページ19

平次「何や、そら？道場破りやないか？」

コナン「でも皐月さんからすれば、勝負を受ける必要ないよね…」

阿知波「名頃君は皐月が挑戦を断れんように、マスコミに情報を漏らしてたんや…」

阿知波「皐月会は名頃会を怖れて、対戦を避けるっちゅうて…」

服部「なるほど…
試合を受けざるを得ない状況に追い込んだっちゅうワケか…」

遠山「ほんで、勝負はどないなったんです？」

阿知波「試合は行われませんでした…」

皆が驚くなか、阿知波は話を進める

阿知波「名頃君は、試合開始時刻になっても現れなかった…」

阿知波「結局、試合放棄と見なされ、皐月が勝者となり…」

阿知波「名頃君はマスコミを巻き込む騒ぎを起こしたにもかかわらず…」

阿知波「試合当日に逃走したカルタ界の面汚しと言われるようになって…」

阿知波「表舞台から姿を消したんや…」

コナン「それで、今、名頃さんと名頃会はどうなってるの？」

その質問に阿知波は答える

阿知波「名頃会は会長不在の為解散し、名頃本人も未だ消息不明や…」

遠山「まさか…今回の事件はその名頃が皐月会への逆恨みから…！？」

阿知波「わかりません…ただ…」

阿知波「当時、名頃会の解散を強行に主張ひてたんは、殺された矢島君やったんです…」

大滝「なんやて！？」

阿知波「我々皐月会としては…ことを荒立てず、穏便に済ますつもりやったんですが…それも叶わず…」

平次「ほんで、解散した名頃会のメンバーは？」

阿知波「もちろん、希望すれば皐月会に入れるようにしたよ…もっとも、入会したのは４人だけやったがね…」

平次「ひょっとして、その４人っちゅうんは…」

阿知波「ああ…
大岡君、関根君、A君、カヲル君や」

遠山「さっき爆破事件に巻き込まれた4人か！？」

阿知波「ええ…特にA君と大岡君は、名頃君のテクニックを徹底的に教え込まれ、腕を上げていき…」

阿知波「数ある得意札もまったく同じ…」

阿知波「しかも歌に紅葉の情景を詠った６枚はの札は、４人とも逃したことがない…」

阿知波「まさに一番弟子と言える存在やった…」

平次「ちなみに、Aと紅葉だとどっちが強いんや？」

阿知波「A君だよ。彼女はお兄さんのカヲル君と同じぐらいの才能があってそれを誰よりも早く開花させた」

阿知波「彼女は得意札は、６枚と１枚の７枚」

コナン「あれ、でもこの前９枚だって……」

阿知波「ほ、ホンマか！？」