ポートマフィアの少女は夜桜姫 番外篇 「から紅の恋歌」

あらすじ ページ1

─しのぶれど 色に出でにけり わが恋は

物や思ふと 人の問ふまで─








揺れるバスの中

Aは窓から外を見つめる


外は綺麗な紅葉景色とそれに相応しい京都の古い街並み

しかし、中は……………


中也「おい！！太宰、手前何しやがる！！」

治「まぁまぁ怒らないでよ中也」

ナオミ「兄様ァ！！ナオミ、京都で兄様と逢引(デート)できるなんて嬉しいですわ！！」

谷崎「ナ、ナオミ落ち着いて！」

中島「京都、楽しみだね。鏡花ちゃん」

鏡花「うん」

紅葉「鏡花、欲しい物があるならなんでも云うのだ、私が購ってやろうぞ」

森「真逆、休戦中だとはいえポートマフィアと武装探偵社の京都旅行になるとは…」

福沢「まぁ偶にはいいだろう……」

ポオ「あ、あのォ……ら、乱歩君？」

江戸川「約２名はどちら側でもないけどね！！」

モンゴメリ「なんで、私が」

樋口「芥川先輩、お茶入りますか？」

芥川「いらん」

立原「姉さん相変わらずだな……」

と治に悪戯される中也や兄の谷崎に抱きつくナオミ、小さな声で江戸川を呼ぶポオとお菓子を沢山食べる江戸川

車内は賑やかであった


事のきっかけは偶々組合(ギルド)との一時的休戦協定(？)なのか、争いが終わりを迎え未だに解けないこの協定と共に福沢と森の二人がいつの間にか密会をし

“京都旅行”というちょっと異例な旅行話へと進んだらしい

しかし、ひとりだけ目的は違く、どっちにしろ京都へと行く人物がいた



A「………」

イヤホンを耳にあて何かを聞くA

周りの煩い声も聞こえない程の集中力をイヤホンから流れる音(こえ)に向ける


これから起こるコトすらも気づかないまま─────

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