桐嶋兄弟の真ん中 2 【Free!】 (ページ14)

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リレー練習ページ14

Aside

江ちゃんがメドレーリレーにエントリーしていたことが分かった

4人が遥くんにこのことを伝えるために遥くんの家に行くことになったらしい

遥くんがリレーに泳ぐかは分からないけど私が行ったところで何も変わらないと思ったため私はまっすぐ家に帰ることにした

次の日の朝

起きてすぐに渚くんから電話がありスマホを手に取った

渚「もしもしAちゃん、おはよう！」

「おはよう。どうしたの？朝早くに」

渚「ボクたちリレーに出ることなったんだ！
ハルちゃんがリレーを泳ぎたいって！」

「そっか、良かったね」

電話越しに渚くんが心底喜んでいるのが分かりこちらまで嬉しくなってしまい思わず笑みがこぼれる

渚「それでね、Aちゃんにお願いなんだけど…」

「ん？」

渚「ボクとマコちゃんとハルちゃんはリレーを泳いだことあるけどレイちゃんは初めてなんだ。
だから今から学校で引き継ぎ練習しようと思ってるんだけどAちゃんに来て貰えないかなーって思って」

渚くんが電話の向こうでお願いしている姿を想像する

試合会場に行くまでに予定は無く、可愛い後輩の為だと思い私は了解の返事をした

「…いいよ」

渚「ホントに？！なら７時に学校のプールで！」

「了解」

渚くんとの電話を終えすぐに支度にとりかかる

学校につくとすでに2人は練習を始めていた

「もっと神経を研ぎ澄まして！」

「飛び込むスピードが遅い！」

朝にも関わらず私の声がプールに響くなか1つ1つ課題をクリアしていく怜くん

集合時間ギリギリまで練習をし時間になり2人は練習を終える

渚「Aちゃん朝早くからありがとう！」

「全然いいよ。私も皆にはいい記録出して欲しいから」

怜「Aさんに期待されている以上、最高の結果を出さなくては！」

渚「そうだね怜ちゃん！」

「怜くん。初めてリレーを泳ぐから緊張するかもしれないけど、1人で頑張ろうとしないでね。リレーは4人で1つのものを作る」

怜「………！」

「怜くんは1人じゃない。渚くんも遥くんも真琴くんも君を1人には絶対にしない。江ちゃんも私も。
嬉しいことは一緒に分かち合う。辛いことや悲しいことは一緒に背負ってあげる。チームはそういう場所だよ。
仲間と一緒に泳ぐリレーは見たことのない景色を見せてくれる。精一杯楽しんできて｣

怜「Aさん……はい！」

そうして私は2人を試合会場へと見送った