緩む頬 ページ37
煉獄side
Aから別れ際に試作品だという茶菓子を貰った
まだ試作品というのだから
これは俺しか持っていない
“世界で1つしかない茶菓子”
なのだと思うと嬉しくて仕方がなかった
屋敷へ戻って直ぐに千寿郎に紙を貰い茶菓子を置いた
急いで湯浴みをして部屋に戻り
Aから貰った茶菓子を見つめる
葉の葉脈も、雨の露も美しく表されていて
Aの繊細さが分かる品だった
だが、彼女にとっては俺はただの客
彼女は何も意図もなく俺に茶菓子を渡したのだろう
だが、俺にとってはただの茶菓子では無い
Aが作った俺だけの茶菓子だ
俺の頬は緩むばかりで、千寿郎には
「兄、上………?どうなさいました?
あまりにも頬が緩みすぎではございませんか?
なにかよろしいことでもあったのですか?」
と珍しく心配までされてしまった
茶菓子は夜中に千寿郎の立てた茶と一緒に食べた
やはり、一口飲んで感じた
千寿郎の立てた茶もうまいのだが
Aが立てた茶は格別なようだ
俺の舌はいつの間にか彼女の立てた茶以外は上手いと思わなくなっていた
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Miyuki(プロフ) - 杏寿郎最推しさん» 読んでいただきありがとうございます( ´ ` *)キュンキュンして頂けているのならば良かったです!同じ煉獄さん推しの方に出会えて嬉しいです!ありがとうございます(*・ω・)*_ _)ペコリ (2020年7月29日 21時) (レス) id: 07ac9a1952 (このIDを非表示/違反報告)
杏寿郎最推し - この度は読ませていただきました(*'▽') お話の内容にもうキュンキュンです(・∀・)ニヤニヤ ちなみに、名前で分かると思いますが、杏寿郎最推しです←うん。分かった。はい。 これからも、頑張ってください(^-^) (2020年7月29日 2時) (レス) id: 71e348d052 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Miyuki | 作成日時:2020年6月22日 17時