いつか君に

試作品 ページ36

Aside


時間が経つのはあっという間で
気がつけばもう夕方だった

｢もうこんな時間か！そろそろ戻ろう
奥さんも心配するだろうしな！｣

『……はい、そうですね』


そういうと、煉獄さんは私をお店まで送ってくれた


『あの、ありがとうございます
お陰様で楽しいひと時を過ごすことが出来ました』

｢いや！こちらこそありがとう！
とても楽しかった！｣

『あのっ、少し待っててください』


私はそう言い残し店の奥へ行く
今日は試作品を作っていた

台に置いてあったそれを手に取り
煉獄さんの元へと向かう


『煉獄さん、よろしければ貰っていただけませんか？
これ、試作品なんですけど………
緑雨と言って“新緑の季節に降る雨”を模して作ったんです………』


｢よもや！貰ってもいいのか？｣

『はい………』

｢では有難く貰おう！｣


そう言い私の手渡したお茶菓子を
煉獄さんは大きな手で包み込んで帰っていった




私はその後ろ姿を見えなくなってもずっと見続けていた






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大阪府、福壽堂秀信様 「緑雨」



使わせていただきました




発売時期:5月下旬〜6月上旬





興味のある方はぜひ是非……………

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